あなたの夫はアタリ?ハズレ?「父子帰省」で突きつけられた夫の真価

これまで、いわゆる“盆暮れ正月”の帰省といえば、家族そろって行うことが「当たり前」とされていました。しかし、女性も手に職を持ち、忙しく暮らす家族が増える近年、父子のみで夫の実家に帰省する新たなパターンが登場。SNS等で賛否を呼んでいます。

これまで、いわゆる“盆暮れ正月”の帰省といえば、家族そろって行うことが「当たり前」とされていました。しかし、女性も手に職を持ち、忙しく暮らす家族が増える近年、父子のみで夫の実家に帰省するという新たなパターンが登場。SNS等で話題となり、賛否を呼んでいます。

そこで今回、「父子帰省」をさせた経験を持つ妻を直撃。父子帰省によって、妻が“分かってしまった”こととは……!?

たった3日で165通のメールと98回の電話⁉

「私、ハズレ夫を掴んじゃったみたいで……」

そうため息をついたのは、千葉県在住の兼業主婦、田中優紀さん(38歳・仮名)。2019年の夏、どうしても夫と夏休みが折り合わず、「孫の顔が見たい」という義父母のことを考え、夫と3歳になる息子のふたりで「父子帰省」してもらうことにしました。

義実家までは、最寄の駅から電車→新幹線→バスで、片道およそ3時間半。これくらいの距離・時間であれば、夫でもどうにかなるだろう。そう思っていた優紀さんは、自分の計算の甘さを思い知ったといいます。

「夫たちとは、ふたりが新幹線に乗る品川駅で別れたんです。でも、10分と経たずに夫から電話が入り、『ぐずりだしたんだけど、どうすればいい?』と。旅行カバンに息子が好きな絵本を入れてあるので、それを与えてほしいと告げて電話を切ったのですが、その後も、間髪入れずにスマホが鳴るんですよ。会社の守秘義務の関係で、私用のスマホを持ったまま仕事ができないのでロッカーに入れておいたのですが、昼になって見に行ってびっくり。何十件という着歴があり、メールもバンバン入っていました。ひとつずつ確認すると、『息子が眠いって言ってる。どうすればいい?』『息子がお腹が空いたって言ってる。どうしよう?』って……まさか、これくらいのことで連絡をよこしてくるなんて、本当に想定外でした」

小さい頃はおむつ替えも嫌がらずにやってくれていたし、お風呂にも入れてくれていた夫。公園では楽しそうに子どもと走り回る姿も見せてくれていて、これまでは子煩悩なタイプだと思っていたという優紀さん。「3歳じゃまだ早かったかな? 夫がちょっと可哀想だったかな?」と同情しそうになった瞬間、とあるメールが目に入り、さすがにキレそうになったといいます。
 

ねぇねぇ、新幹線って時速何キロで走ってるの? ○○(息子の名前)が知りたいって言うんだけど

夫の“妻への依存”が浮き彫りに……

「おまえが今、その手に持っているスマホで、調べればいいだけでしょ?って。本気で怒鳴りつけたくなりましたよ。その後も、自分の地元に帰ったはずなのに『どこか美味しい店をネットで探してよ~』とか『息子を寝かす布団はタオルケットがいいか、バスタオルがいいか』とか『牛乳って、電子レンジで温めてもいいの?』とか……本当にくだらないことばかりがメールや留守電に入っていました。

夜、仕事が終わった後でこちらから電話をかけると『なんで電話に出てくれないんだよ!』って怒るんです。仕事中は電話に出られないって知ってるでしょ?って言ったら、なにやらモゴモゴしてましたけど。本当になんなんでしょうね。もう、夫にはガッカリしたというか『気持ち悪い』とすら思うようになっちゃいました」

わずか2泊3日の父子帰省の間に、送られてきたメールは165通、かかってきた電話は98本。スマホの履歴を見て、うんざりしたという優紀さん。もう二度と、父子帰省をさせる気はないし、なんなら夫と一緒に帰省するのすらイヤだと思うようになってしまったとのこと。

「あれからひとつひとつ、子どもが生まれてからの夫の態度を思い返してみたんですよ。そういえば、おむつは替えてくれたけど、私が頼んだときだけだったな。お風呂に入れてはくれたけど、これも、私がいるときだけだった。保育園の送り迎えは夫婦そろってやっていたし、買い物に行くときも夫がついてきたがるので、たいがい3人揃って行っていた。公園遊びやお出かけ、寝かしつけ……夫が自発的にやったことは1度も無かったかも……って」

それだけご主人が優紀さんを愛していて、心から信頼しているということではないのでしょうか。そう伝えると、

「うーん。夫の場合は、愛とかではなく、ただの“依存”ですね。私が夫や息子に対してアレコレと世話を焼いて、それを適度にサポートするだけして『俺はイクメン! デキる夫!』って思い込んで満足していたいんだと思います。でも、いざ息子とふたりだけになってみたら、何をすればいいかまったく分からなかった。実家で親に聞くのは恥ずかしい。困った。そうだ、妻に連絡すれば、いつものように面倒を見てくれるに違いない!って。そう思っての行動でしょう。

私は夫の母親ではありません。幼い息子は私にとって”庇護”する対象ですが、夫は違います。自分の面倒も、自分の息子の面倒も見られない夫なんて……ハズレ夫すぎて泣けてきます」

と優紀さん。

普段やりなれないことをするときこそ、その人の真価が現れるもの。

夫のダメな部分が見えてしまった優紀さんにとって、“父子帰省”は「凶」と出てしまったようですが……、夫の本性を見極めるために“父子帰省”を使ってみるのは「アリ」なのかもしれません。

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