「私たち気が合うわね。子どもが大人になっても、ずっとママ友でいましょうね」そんな甘い言葉と笑顔で作った虚構。その裏で、ママ友はあなたの夫に魔の手を伸ばしているかもしれません。
はじまりは「PTA」だった
東京都内在住の浜田千絵さん(43歳・仮名)。シングルマザーとして小学4年生と中学1年生の息子ふたりを育てる彼女は、とある罪を犯しているといいます。
「私、不倫してるんですよ。相手は今から6年ほど前に知り合った人で。下の子どもが幼稚園のときにママ友になった人のご主人なんですけどね」
千絵さんとママ友との出会いは、幼稚園のイベントがきっかけだったといいます。ちょうど同じ年ごろの子どもがいたこと、そして、ママ友になった竹本幸さん(42歳・仮名)のご主人が「かっこよかった」ことから、千絵さんは幸さんに「わざわざ近づいた」のだそう。
「ご主人が、驚くほどかっこいい方だったんです。映像関係の仕事でバリバリ働いていて、タワーマンションの高層階に住んでいて、バカ高そうな時計をいつもしていて。初めて会ったときは、パリッとノリのきいたシャツを着て、幼稚園のイベントに外車で乗りつけて……ほかにも男性はいたけど、みんな、頼りなさそうで、マスオさんみたいな印象の人ばかり。そこに、イケてるご主人がきたら……欲しくなっても仕方ないでしょ?」と千絵さん。
「幸さんにはまぁ、少しは悪いかな?と思ってますけど、ぶっちゃけ、幸さんって冴えない人なんですよ。今でも仲良しなフリを続けていて、一緒に海外に行ったり、お互いの家でランチやお茶をしたりするんですけど、なんていうか、すべてがあか抜けていないタイプ。せっかくイケてるご主人なのに、アンタでいいの?って(笑)。タワマンに住んでて、フィットネスジムとかプールとか付いているのに、『一度も利用したことない』とか言うんですよ? あ~~、だから体型が崩れてきてるんだ、って。ご主人が可哀想になっちゃいました」
相手を落とすための1年は、ゲーム感覚だった
「幸さんのご主人を落とすのは、時間はかかりましたが、割に簡単でした。小学校に上がったとき、幸さんと私は、PTAの役員になったんです。でも、その後すぐに幸さんが3人目を妊娠して、PTAにはご主人が出てくるようになったんですよ。そこからは、そっとボディタッチをして、上目遣いで見つめて、イベントのときには必ず、ご主人と同じ係になるようにしました。そうして少しずつ距離を縮めていったんです」
千絵さんがいよいよ相手を落としたのは、子どもが小2になった夏。親子そろって1泊で出かける合宿が開かれたといいます。すでに幸さんは出産を終えていましたが、体調がなかなか戻らなかったために欠席。ご主人が参加していたので、これを機に行動に出たのだそう。
「キャンプファイヤーが終わり、宿泊施設の裏で後片付けをしているとき、転んだふりをして助けてもらったんです。ベタですよね(笑)。でも、『足をくじいちゃったみたい。少しだけ休ませてもらっていいですか?』って言ったら、彼、わざわざ宿に戻って『これで患部を冷やしたら?』って、なぜかビールを2本持って帰ってきたんです。これはイケるサインじゃ?と思ったので、宿泊施設の裏庭の奥にある遊歩道沿いの小さな東屋に誘って、キスからの、そのまま野外で……」
目標は妻の座。そのために努力は続く
「あの日から、彼と私はずっと不倫状態にあります。実は今、彼の会社で働かせてもらっているのですが、ママ友には知られていません。夜も週に3日は残業のフリをして彼が居残るので、会社で体を重ねることも」
と、千絵さん。まだ小学生のお子さんがいるのに、大丈夫なの?と不安になってたずねると「テキトウにごはん作って置いてきてあるし、そんなことより、将来の父親を手に入れてあげたほうが、子どもたちのためになると思うんです」とのこと。
「さっきも言いましたが、罪悪感はちょっぴりしかありません。この世は弱肉強食。結婚したからって安心しきって女をやめるような人が、夫を寝取られて文句を言ってもね。ただ、最近になって知ったんですけど、あのタワマンも外車も、幸さんの実家が援助して買っているみたいなんですよね。なんとかタワマンだけは確保して離婚してもらわなくちゃならないので、これからアレコレ作戦を練っていくつもりです」
笑顔と親切心を振りまくママ友。その裏に隠されていた壮絶な野心に、驚かされるばかり……。