いよいよ号砲!「MGC」の観戦をもっと楽しくする5つのポイント

2020年東京五輪に出場するマラソン日本代表を決める選考大会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」が9日15日、東京で開催されます。レース展開を追うだけでなく、こんなところにも注目してみたらもっと楽しく観戦できるのではないかと思うポイントを、筆者なりに考えてみました。

全選手に注目してほしいけれど……

2020年東京五輪に出場するマラソン日本代表を決める選考大会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」が9日15日、東京で開催されます。
 

MGCに出場する全選手による公式記者会見の様子

男子は30人、女子が10人が出場します。日本記録を持つ大迫傑選手(Nike)ら4強と呼ばれる選手に注目が集まりますが、筆者はほかの選手にも注目してもらいたいという思いがあります。
 

というのも、日本のマラソン界のトップを走る選手がここまで大勢集まってひとつのレースを戦うことはめったにありません。どの選手も国内外のマラソンレースを好記録で走った選手です。その勝者たちの戦いが、MGCなのです。
 

MGCの男女上位2人が、2020年の東京五輪に出場できます(その後該当者がいなければ3位の選手も出場できます)。限られた枠に対して、選手生命をかけて臨む選手もいるはず(もちろん出場を決めて終わりではないですが)。悲喜交々のドラマがあるでしょう。
 

まだ間に合う!観戦をより楽しくする5つのポイント

様々な苦労を乗り越えて、まずはMGC当日を迎えられた選手たち。全選手に注目してほしい、と思いますが、レースはもう間際。今から全選手のこれまでを振り返るのは難しいでしょう。それにレースは2時間〜2時間半という短い時間です。そこで、レース展開を追うだけでなく、こんなところにも注目してみたらもっと楽しく観戦できるのではないかと思うポイントを、筆者なりに考えてみました。
 

ポイント1:チームメイト対決

男子はトヨタ自動車から4人(宮脇千博選手、藤本拓選手、服部勇馬選手、堀尾謙介選手)。富士通とMHPSからはそれぞれ3人(富士通:中村匠吾選手、荻野皓平選手、鈴木健吾選手/MHPS:井上大仁選手、木滑良選手、岩田勇治選手)。

女子はワコールから3人(安藤友香選手、福士加代子選手、一山麻緒選手)、天満屋から2人(前田穂南選手、小原怜選手)。
 

このように同じ所属先から複数名の選手がMGCに出場しています。練習を共にしてお互いの手の内がわかるゆえに、どのような駆け引きがあるか注目です。

なお、公式記者会見の囲み取材で鈴木健吾選手に「富士通の選手たちで連携して走ったりしますか?」と問いかけたところ、「そういうのは特に話していないですね」と話していました。
 

ポイント2:同級生・同世代対決

神野大地選手(セルソース)、橋本崚選手(GMOアスリーツ)は青山学院大学の同級生です。当時、箱根駅伝5区に出走したのが神野選手、橋本選手は神野選手の補欠だったというのは有名な話です。
 

また、同級生ではありませんが、第89回箱根駅伝3区ではこんな場面も。先頭を設楽悠太選手(当時東洋大学3年、現Honda)が走り、それを追う集団を形成していたのが井上大仁選手(当時山梨学院大学2年)と中村匠吾選手(当時駒澤大学2年)ら。12位でスタートした大迫傑選手(当時早稲田大学3年)がその集団に追い付く、というシーンがあり、ファンの間ではよく語られるシーンとなっています。このような対決が、MGCの中でも見られるでしょうか。
 

ポイント3:先輩後輩対決

女子は前田穂南選手(天満屋)と松田瑞生選手(ダイハツ)は薫英女学院高校(大阪府)、安藤友香選手(ワコール)と岩出玲亜選手(アンダーアーマー)は豊川高校(愛知県)の先輩・後輩にあたります。

男子では佐藤悠基選手、村澤明伸(ともに日清食品グループ)、大迫傑は佐久長聖高校(長野県)の出身です。村澤選手・大迫選手は1学年違いであり、全国高校駅伝優勝に大きく貢献しました。


また大学別の最大派閥は東洋大学で、山本浩之選手(コニカミノルタ)、山本憲二選手(マツダ)、設楽悠太選手、高久龍選手(ヤクルト)、服部勇馬選手の5選手が出場します。全選手が箱根駅伝優勝経験者というのも面白いポイントです。展開が読みにくいレースとなりそうですが、勝負どころでレースを動かすのは東洋大学のテーマである「怯まず前へ」のスピリットを持つ彼らではないでしょうか。
 

ポイント4:箱根駅伝5区経験者対決

箱根駅伝5区で驚異的な走りを見せ、「山の神」と言われていた、今井正人選手(順天堂大学、現トヨタ自動車九州)と神野大地選手が同じレースを走ります。両選手ともに大学卒業後、紆余曲折を経て、MGCへ参加します。
 

また5区経験者でいうと谷川智浩選手(拓殖大学、現コニカミノルタ)、園田隼選手(上武大学、現黒崎播磨)、井上大仁選手、そして5区区間賞をとっている大塚祥平選手(駒澤大学、現九電工)もいます。
 

MGCのコースでは35km以降に上り坂があり、多くの選手が勝負のポイントとしています。山登りの経験者たちの驚異的な走りが見れるのか、注目が集まります。
 

ポイント5:どのシューズが多い?

近年、マラソン選手の履いているシューズに関心が高まっています。MGCでもどんなシューズを履いている選手がいるか、見てみるといいかもしれません。
 

男子はナイキ社製のシューズ着用率が圧倒的に多いと思われます。
 

女子はアシックス社、アディダス社、男子ほどではありませんが、ナイキ社のシューズも一定数履くと思われます。

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