ママが自由に使っていい「お小遣い」って、いったいいくら?

子どもが生まれると、「子育てにお金がかかる」と感じたり、専業主婦の方は「私は仕事をしていないし」と思ったりして、自分が自由に使えるお小遣いについて、極力抑えなければならないと考えるケースもあるでしょう。自分が自由に使っていいお金=お小遣いは、どれくらいが適正なのでしょうか。

大人になると再び「お小遣い」の設定が必要になる場面が……

子どもの頃は、お小遣いが100円、500円、1000円などと親に決められて、毎月手渡しされていたという方も多いのではないでしょうか。
 

ところが働いて収入を得るようになると、「お小遣い」という概念はなくなります。必要なものや欲しいものを買っていくうちに、どんどんお金が減っていくのが現状かも。「それは使い過ぎだよ」と本気で忠告してくれる人もいませんから……。
 

働いて収入を得るようになると「お小遣い」の概念は消えるかもしれませんが、結婚したり子どもが生まれたりすると状況は変わります

ところが、結婚すると夫婦共働き家庭や専業主婦家庭となり、お小遣い(自分が自由に使っていいお金)をどうするかという場面が出てきます。
 

特に子どもが生まれると、「子育てにお金がかかる」と感じたり、専業主婦の方は「私は仕事をしていないし」と思ったりして、自分が自由に使えるお小遣いについて、極力抑えなければならないと考えるケースもあるでしょう。
 

ではいったい、自分が自由に使っていいお金=お小遣いは、どれくらいが適正なのでしょうか。
 

お小遣いのちょうどいい金額とは?

お小遣いの金額についてご相談をいただいたときは、私はまず「各家庭の方針によるので、決まった金額はないですが」とお伝えしたうえで、どうしても具体的な数字を知りたい方には「夫婦あわせて、手取りの10%」という目安をお伝えしています。
 

これはあくまでも目安。極端な話、50%などと大きな割合を占めたら家計が成り立ちませんし、かといって0%なのも悲しいもの。ちょうどいい割合が10%くらいなのでは、といったご提案です。
 

ただし、「お小遣い」といっても多種多様。夫の平日の外食費を「仕事の一環だから」と考えて家計から出すご家庭もあれば、「いや、それは趣味でしょ」と考えてお小遣いから出すご家庭もあります。ドラッグストアで買った妻の化粧品代を、家計から出すケース、お小遣いから出すケースと、さまざまでしょう。
 

また、個人に関するものは家計でなく、すべてお小遣いから出すという場合は、夫婦あわせて10%では足りなくなる場合もあるので、柔軟に考えて、15%や20%近くになる場合もあるでしょう。
 

いずれも夫婦でよく話し合い、お互いが納得がいく形であれば正解だと思います。
 

「お小遣い」の基準はこの2つをクリアすること

忙しいママが「お小遣い」を絶対に決めなくてもよいと考えていますが、お小遣いを設定することで、毎月家計が安定して、確実な貯蓄につながるのは大きなメリットです。
 

家計がどんぶり勘定で「使いたいだけ使う状態」だと、貯金ができなくなってしまうから。使いたいだけ使える時期は、お金に余裕があり、実は「貯め時」。そういう時期こそ、毎月コンスタントに貯めていくことで、大きなお金が貯まるのです。
 

毎月貯める金額は、子どもがいる家庭なら手取り月収の10%以上を目安に、貯蓄専用口座に移したうえで、生活費やお小遣いなどのお金を使っていきたいところです。
 

つまり、お小遣いはいくらがよいかという結論は、次の2つをクリアすれば、いくらでもOKということ。
 

  • 貯蓄がしっかりできていること(子どもがいる家庭は手取りの10%以上が目安)
  • 夫婦で話し合い、お互いが納得がいく金額

です。
 

お小遣いの夫婦の金額差は?

最後に気になるのが、お小遣いの金額の夫婦の差。
 

これにも正解はなく、夫婦で話し合って、納得がいく形にすることが大切だと思います。
 

ある夫婦は、夫が3万円、妻が1万円でした。大きな差があるように思いますが、夫は会社の飲み会が多く、部下におごることもありますが、その金額も込みで3万円でした。一方で妻は、コスメやスイーツ、ネットで買う洋服などを家計から出しており、友達とのランチ代くらいなのでこれで十分とのことでした。
 

またある夫婦は、2万円ずつでした。奥様は専業主婦です。お金をしっかり貯めて幸せそうなご夫婦で、ご主人が「2人で家庭をつくっているのだから、お小遣いは同じ金額でないほうが不思議」とおっしゃっていました。個人的には、とても素敵な考え方だなと思います。
 

お小遣いの金額は、一度決めるとすっきりするもの。お子さんがいる家庭はこれから教育費が大きくかかっていくので、お小遣いのことを含めて、夫婦でお金のことをしっかり話し合っておきたいですね。

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