成績低迷中のヤクルト
プロ野球のペナントレースももう佳境に。優勝争いが白熱する中で、残念ながら自力優勝の可能性が立たれてしまったチームが現れ始めます。その中で予想外に低迷したのは昨季2位だったヤクルトでしょう。
ヤクルトは4月終了時点では2位につけていましたが、5月14日の広島戦で敗れてからズルズルと負け続けて、終わってみればリーグワーストタイとなる16連敗を記録。これが尾を引いて、6月30日には自力優勝の可能性が消滅し、7月29日現在、首位の巨人から16ゲーム差の最下位に終わっています。
そんな低迷している中でも、ヤクルトファンの中で現在、希望の星となっているのが今季2年目の村上宗隆です。
史上5人目となった、村上宗隆の大記録とは…?
昨季はイースタンリーグ(二軍)で打率.288、17本塁打、70打点という高卒ルーキーとは思えないほどの好成績を残した期待のホープ。今季は開幕からレギュラーに定着しました。
持前の強打で本塁打を量産。5月11日の巨人戦では第10号本塁打を放ち、高卒2年目の選手としてチーム史上最速となるシーズン二桁本塁打に到達しました。そして7月3日の広島戦では第20号となる満塁本塁打を記録。高卒2年目以内の選手でシーズン20号本塁打を放ったのは94年の松井秀喜(巨人)以来25年ぶり、史上5人目の快挙となりました。
長きにわたる歴史を誇るプロ野球界でたった5人しか達成していない大記録。それでは、歴代の達成者にはどんな選手がいたのでしょうか…?
達成者はビッグネーム揃い
村上宗隆以外の選手では以下の4選手が達成しています。
※球団名は当時の表記、年齢はシーズン終了時点のもの。
▼中西太(西鉄)
達成年(1953年)の成績(年数・年齢):
120試合 打率.314(465-146)36本塁打86打点(2年目・20歳)
プロ通算成績:
1388試合 打率.307(4116-1262)244本塁打785打点
▼豊田泰光(西鉄)
達成年(1953年)の成績(年数・年齢):
115試合 打率.281(402-113)27本塁打59打点(1年目・18歳)
プロ通算成績:
1814試合 打率.277(6137-1699)263本塁打888打点
▼清原和博(西武)
達成年(1986年)の成績(年数・年齢):
126試合 打率.304(404-123)31本塁打78打点(1年目・19歳)
プロ通算成績:
2328試合 打率.272(7814-2122)525本塁打1530打点
▼松井秀喜(巨人)
達成年(1994年)の成績(年数・年齢):
130試合 打率.294(503-148)20本塁打66打点(2年目・20歳)
プロ通算成績:
2504試合 打率.293(9014-2643)507本塁打1649打点
※日米通算
4人中、打撃タイトル獲得者が3人、しかもすべての選手が主軸打者として10年以上チームに君臨した偉大なる打者であることがわかります。さらにドラフト指名制度が始まった1965年以降の清原和博と松井秀喜は、ともに通算2000本安打&500号本塁打を達成した大打者です。
これを見るだけでも村上宗隆の活躍は約束されたといっても過言ではありません。ちなみに村上の今季成績(7/29時点)は打率.232はリーグワースト2位ですが、69打点は坂本勇人(巨人)と並びリーグトップ。このままいけば史上最年少となる打点王獲得も夢ではありません。
村上宗隆はヤクルトの未来を支える!?
いかがでしたか? そうそうたるビッグネームが名を連ねる「高卒2年目以内でのシーズン20本塁打達成者」。25年ぶりに快挙を達成した村上宗隆も伝説のスラッガーたちに肩を並べる成績を残し始めています。
ヤクルトの未来を支えるのはもちろん、ひいては来年の東京五輪や2021年開催予定のWBCでも侍ジャパンの一員として活躍に期待です。村上宗隆の今後に注目しましょう!