そろそろ慣れてきた? 新助っ人たちの序盤戦通信簿

プロ野球シーズンも2か月が経過。各チームで毎年注目を集めるのが、新外国人選手たち。海を越えてやってきた頼れる助っ人たちの成績はどうなっているのかをデータとともにチェックしてみました。

慣れた?新外国人選手たちの成績チェック

開幕から2ヵ月が経過したプロ野球ペナントレース。各チームとも新たな戦力が躍動していますが、中でも毎年注目を集めるのが海を越えてやってきた助っ人外国人選手たちです。メジャーリーグや台湾リーグなど、現地では活躍を収めた選手でも日本球界になじめず苦労する選手もいれば、反対に大活躍し、チームになじんだ選手も。そこで、今季新加入した助っ人外国人選手たちの成績を詳しく見てみましょう。
 

実は助っ人外国人の活躍がチームの成績に直結!?

今年の開幕時点での新外国人選手は20人。そこに先日ソフトバンクに入団したスチュアート、DeNAに加入したソリスらがいますが、ここでは6月11日時点で一軍の試合に出場した19選手をチェック。まずは投手から見ていきましょう。

選手名 球団 登板数 勝利 敗戦 セーブ ホールド 防御率 
ニール 西武 4 1 1 0 0 5.95
ハンコック 日本ハム 8 0 1 2 2 9.00
バーベイト 日本ハム 10 2 2 0 0 5.25
エップラー オリックス  5 0 2 0 0 3.38
レイビン ロッテ 2 0 0 0 0 27.00
ブランドン  ロッテ 5 0 1 0 0 2.89
ブセニッツ 楽天 13 1 0 0 9 0.69
レグナルト 広島 27 4 0 0 5 0.30
マクガフ ヤクルト 30 2 1 0 8 3.86
スアレス ヤクルト 3 1 1 0 0 1.29
クック 巨人 8 0 1 6 0 3.38
ロメロ 中日 9 3 5 0 0 3.00
ジョンソン 阪神 28 2 0 0 19 0.64

※2019年新外国人投手成績(6/11終了時点)

開幕前は先発ローテーション入りが期待されたニールやバーベイトらが不振にあえいでいますが、注目したいのは中継ぎ投手としてブルペンを盛り立てている3人の投手です。

まずは広島のレグナルト。開幕当初から一軍にいて安定感ある投球を見せていましたが、5月4日の巨人戦で初勝利をゲットすると、中継ぎ投手でありながら5月だけで4勝を荒稼ぎする活躍で広島の首位奪回に大きく貢献しました。キレのある直球を武器に三振を奪い、今や広島の勝ちパターンを担う存在に。

楽天に新加入したブセニッツも負けていません。初登板は5月15日の日本ハム戦と出遅れましたが、豪速球を武器に並み居る強打者をねじ伏せる圧巻の投球ですぐさま楽天の勝利の方程式の一員に。同様に阪神のジョンソンもストレートと鋭いカーブを軸にした投球でチームに貢献し、6月11日現在、オールスターゲームのファン投票でもセ・リーグ中継ぎ投手部門の1位に輝いています。

ちなみにこの3投手が在籍するチームはいずれも2位以内に入るという好調な成績。しかも前年最下位の楽天と阪神は下馬評を覆す躍進を見せています。助っ人外国人選手がチームの起爆剤になっているのは間違いありません。
 

好調・楽天打線を引っ張るのは……あの大リーガーの元同僚!?

続いて野手の助っ人外国人選手の成績を見てみましょう。

選手名 球団 試合数 打率(打数-安打数)  本塁打 打点 盗塁
王柏融 日本ハム 47 .297(175-52) 2 25 1
メネセス オリックス  29 .206(102-21) 4 14 0
バルガス ロッテ 35 .179(84-15) 1 6 0
ブラッシュ 楽天 53 .279(172-48) 17 47 0
ビヤヌエバ  巨人 39 .224(125-28) 7 19 0
マルテ 阪神 33 .252(115-29) 6 19 0

※2019年新外国人野手成績(6/11終了時点)

13人の投手が一軍登板を果たした中、野手は6人と少数ですが、いずれも実績のある選手ばかり。中でも注目を集めたのが台湾球界で打率4割台を記録し、「大王」の異名を持つ日本ハムの王柏融です。本塁打は2本と少なめなのがやや物足りないところですが、打率はリーグ8位の.297を記録。得点圏打率は3割を超えてチームの主軸として貢献しています。

 

ロサンゼルス・エンジェルス時代のブラッシュ(写真:AP/アフロ)



そして今季の新外国人選手で一番と呼び声高いのが楽天のブラッシュです。昨年まで大谷翔平が在籍しているロサンゼルス・エンゼルスに在籍していた元メジャーリーガーですが、来日1年目の今季からいきなり日本のプロ野球に適応。打率こそ.279とまずまずですが、本塁打、打点ともにリーグ2位の好成績を残しています。

勝負強い打撃が持ち味のブラッシュですが、中でも満塁時は打率.571と言うハイアベレージを記録。5月15日の日本ハム戦では8点ビハインドの状況で4回ウラに11号満塁本塁打を放って反撃し、チーム記録となる8点差をひっくり返しての逆転勝利の立役者の一人になりました。投手のブセニッツとともに楽天を引っ張る存在です。
 

後半戦もこの勢いは続く!?

いかがでしたか? 前半戦のチームの起爆剤となった新外国人選手をはじめ現時点ではまだ本来の力を発揮できていない選手もいます。プロ野球はこれから暑い夏場を迎え、ペナント争いはより白熱したものになっていくことでしょう。その中で彼らの存在が大切になってくることは間違いありません。

新外国人選手選手たちのこの後の成績に注目してみましょう。

 

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