「別れる」をキーワードにしてきた恋愛自滅女が今思うこと

なにかというと「もういい、別れる」と言う女性がいる。男性が「そんなこと言わないで」と受けている間はいいが、「じゃあいいよ」と言われたら終わり。そんな恋愛自滅女が、アラフォーになって思うこととは。

なにかというと「もういい、別れる」と言う女……

なにかというと「もういい、別れる」と言う女性がいる。男性が「そんなこと言わないで」と受けている間はいいが、「じゃあいいよ」と言われたら終わり。そんな恋愛自滅女が、アラフォーになって思うこととは。
 

女のプライドを捨てられない

「20代のころは、若いだけでちやほやされていたんですよね。自分の思い通りにならないとき、恋人に『もういい、そんなこと言うなら別れる』と言えば、必ず相手が折れてくれた。自分から謝るなんてプライドが許さなかったし」

ハルナさん(39歳)はそう言う。それがしみついているので、つきあってきた歴代の男たちにはいつも「別れる」を切り札にしてきた。心のどこかで、そんな言葉を真に受ける男はいないと軽く考えてもいたのだという。

「ただ、30代後半になって、周りを見渡したら独身がどんどん減っていて。そろそろ結婚に焦点を当てなければと焦り始めたとき、Kくんという3歳年下の男性と知り合ったんです。順調に仲良くなって、彼とならケンカもしないでずっと一緒にやっていけるかもと思っていたら、彼のほうから『結婚したい』と言ってくれて。飛び上がるほどうれしかった」

1年足らずで結婚という話になったものの、式はどうするのかどこに住むのかと具体的な話になったときに揉め始めた。

「彼はきちんと式をしたいとか、家は自分の実家の近くにしたいとかけっこう古くさいことを言うんですよ。私は今、彼が住んでいるところが広めだから、そこに転がり込んで結婚式もしなくていいと思っていたので相容れなくて。そこでつい、『もうそんなにめんどうなこと言うなら別れる』と言ってしまったんですよね。そうしたら彼、『わかった』って。は?という感じでした」

 

ひと言ですべてを壊すこともある

古めかしいことを言う割りには執着がなく、彼から数日間、連絡が来なくなった。あわてたハルナさんが連絡をすると、「だって別れるって言ったじゃん」と彼。

「それは言葉の綾で、と言い訳すると、『オレ、なにかというと別れるという言葉を脅しに使う女が、本当にいやなんだよね』って。強烈なパンチでしたね」

反省したハルナさん、必死に謝ったが彼の心は覆らなかった。あまりの頑なさに彼女は、どうしてそこまで頑固なのかと思わず彼に尋ねたという。

「そうしたら、実は彼、前にもそういう女性とつきあっていたんだそうです。彼の考えでは、別れるかどうかは最後の選択。それなのにその言葉を脅しとして使う女性には信頼感をもてない、と。だから私が謝っても、信頼することができないと言うんです」

別れる、という言葉を深く考えずに使っていたハルナさんだが、確かにと納得してしまったそうだ。

「心のどこかに私はなにを言っても許される。私を好きなら男性は許してくれるという気持ちがあったんだと思います。男性からの言葉には敏感に反応して反発するのに、自分の言葉には鈍感だった。今までも自分から恋愛を壊していたのかもしれません」

彼とは潔く別れたが、最近になってまた連絡をとりあうようになった。友だちとして一から始められたらと考えている。

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