成人した子どもからも子離れできない親の共通点

成人してからも、親との関係に悩む男女は少なくありません。「子どものために」と言いながら、子離れできず、子どもに従順なままでいて欲しいと願う親達。子どもの自立を阻害し、人生を支配し続ける親の兆候とは?

大人になった「子ども」も支配してしまう親

成人してからも親との関係に悩む人は少なくありません。子どもの人生を自分勝手に支配し続ける親とはどんな親なのでしょう?
 

子どもを支配してしまう親の共通点

1. 「あなたは○○だから」と決めつける
「だって、心配なのよ。あなた◯◯だから」「あなたは◯◯できないからダメなのよ」。母親によるこういった言葉は、成長しても子どもを縛り続けます。母親の手助けが必要だと信じ、親離れを阻むことがあります。


2. ほめない、認めない、向き合わない……条件つきの愛しか与えてこなかった
幼少期に必要なのは無条件の愛。ところが条件付きの愛しか得られなかった場合、心の欠落を恋愛で満たそうとし、恋愛依存体質に陥ることもあります。自分の恋愛観は、親からの愛され方とも深く関係しているようです。
 

3. 恋愛・結婚のパートナーを「親の基準」で選ばせる
「結婚したら、うちのそばで暮らしてくれる人を選びなさい」「相手はやっぱり大企業の人じゃなきゃ」などと親から言われ続けている場合は要注意。自分の気持ちを後回しにして、親の望んだ条件を満たす相手を探していませんか?
 

4. 親の思い通りに行動しないと、激しい言葉を使って支配する
子どもの人生を縛り続ける親は、子どもを思い通りにコントロールするために、規則を守らせようとすることがあります。そして、自分の思い通りにならないと暴力や激しい言葉で支配しようとします。
 

5. 「あなたのため」という理由で過干渉を続ける
進学先、就職先、恋愛、結婚、帰宅時間……。日常の様々なことを「あなたのために」と言いながら、干渉し続ける親に悩む成人女性は少なくありません。子どもが自分と別の人格を持つことを認識できていない親には、子どもの方から距離を置く方法もあります。
 

6. いつだって自分の楽しみを優先。無関心・放任を貫いてきた
パチンコ、不倫、ゲーム、ショッピングと、依存すれば日常生活を奪われかねない誘惑があちこちにあふれています。時には、子育てへの関心や責任感さえ奪ってしまうことがあります。
 

7. 子育てが唯一の「自己実現」の場所だった
いい母親像にとらわれ、なんでも自分のことは後回し。時間も労力も余すことなく子どものために捧げてきた場合、子離れの時期を見極めるのは難しいもの。心の中の「毒」を自覚することなく「いい親」だという自信を持っている場合も、またリスキーなのです。
 

8. コンプレックスの裏返し? 子どもに理想を押し付ける
学力や運動能力、容姿を向上させようと、投資を惜しまなかった親。その裏には、自分のコンプレックスが隠されている場合も。子どもを通じて自分の劣等感や優越感を満たそうとしている場合、子どもらしい時間を過ごせる貴重な時間が犠牲にされていることもあります。
 

9. 老後、子どもが自分のそばにいると信じて疑わない
母親と娘で、依存し合っている状態を「共依存」と呼ぶことがあります。子どもはいつでも自分の話を聞いてくれて、誰より共感してくれると信じる母親。時には親友のように温泉に出かけ、さらに「老後、自分の世話をするのが子どもの義務」と信じて疑わないケースもあります。


「子どものために」と言いながら子離れできず、子どもに従順なままでいて欲しいと願う母親。今まで当たり前だと思ってきた親子関係が“異常”なのかもしれないと思ったら、冷静に親子関係を見つめ直してみましょう。

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