カレシいないって言ってたのに……女友だちが信じられない
「カレシいないキャラ」で売っていた芸能人が、実はつきあっている恋人がいて結婚発表。これはよくある話だが、実生活でももちろんあり得る。ところがこれに「ムカつく」と怒る女性も。
信用していた女友だちが
「なんとなく釈然としないんですよ」
苦い顔でそう言うのはアミさん(40歳)。同期入社でずっと仲良くしてきた女友だちが、つい先日、いきなり「結婚&妊娠」を会社で発表したからだ。
「つきあっている人がいるなんて聞いてなかったし、ずっと一緒に遊んできたのに。裏切られた感じが強くて……」
彼女に直接聞いたところ、「ごめん、なんだかアミには言いづらくて」と言われたそう。実は10年近くつきあっている人がいたのだという。
「彼が転勤族で、近くにいたり遠距離になったりを繰り返していたので、彼女はフリーであるかのように行動できていたそうです。週末も私と会うことがよくあったし」
とはいえ、恋人がいることくらい話してくれてもよさそうなものだとアミさんが思うのも当然だろう。一方の友だちにしてみれば、自分の恋愛は不安定だし、恋人のいないアミさんに「実はいる」とも言いづらかったに違いない。
「3年くらい前に婚活パーティーなんかも一緒に行っていたんですよ。そのうち、『もうめんどうだからパーティー行くのやめるわ』と言ったのは私、そうしたら彼女も『私もやめる。一生、独身でもかまわない』って。なのに裏ではちゃっかり恋人がいたなんて」
理不尽なもやもや感
もちろん、アミさんは理屈では彼女が言いづらかった気持ちも理解しているし、彼女の幸せを祝いたい、祝うべきだともわかっている。それでも何かもやもやしたものがつきまとう。
「私は恋人がいた時期も、彼女に話していましたからね。だけど彼女は何も言わなかった。言わないまま恋人いない、結婚したいフリをずっとしていた。そこがもやもやするんですよね。私だけが彼女に正直に話をしていて、彼女は決して私に対して正直ではなかったということが悔しいのかもしれない」
友だちならすべてを話すべきだというわけではない。だが恋人がいるかいないかくらい言ってくれてもいいだろう、とアミさんは感じてしまうのだ。もしかしたら、この友情を彼女が自分ほど大切に思っていなかったことが悲しいのかもしれない。
いろいろなことは話すけれど恋愛に関しては秘密を貫こうとする人もいる。何を話し、何を話さないかはもちろん、人それぞれの自由ではある。
「他人から見れば、それは単なる妬みだと言われてしまうのもわかっています。私もせめて彼女にあやかって幸せになりたい、くらいのことを言っておけば周りは納得するんでしょうね」
友人が人生において、いろいろなものを手に入れたり「前進」したりしているように見えると焦燥感が生まれるのかもしれない。転職、資格取得、結婚、妊娠など、大きな変化を迎える友人と、いつまでも同じところにとどまっている自分を比較して落ち込むこともありそうだ。
アミさんに特に結婚願望はない。だったら妬む必要もない。話してくれなかったことも責めることではない。それでもなお募るもやもや……。その気持ち、同性としてなんとなくわかるだけにひたすら頷くしかない。