平成から令和へ時代が移り変わるいま、日本サッカー界には頼もしい若手選手が続々と出現している。2020年の東京五輪での活躍が期待される世代を中心に、未来のスター候補生を紹介しよう。
 

ひと口に若手と言っても、年齢の幅は曖昧だ。ここでは来年の東京五輪に出場可能な選手(注参照)を対象として、7人の選手をピックアップした。
 

日本代表に定着したこの2人

堂安律(写真左:田村翔/アフロスポーツ)冨安健洋(写真右:田村翔/アフロスポーツ)

海外クラブに所属している選手では、堂安律(20歳。年齢は4月25日現在、以下同)の名前があげられる。17年夏からオランダのフローニンゲンでプレーするこのアタッカーは、森保一監督が率いる日本代表でも定位置をつかんでいる。パンチ力のある左足のシュートと、密集を切り裂くドリブルが武器だ。
 

ベルギーのシント=トロイデン所属の冨安健洋(20歳)も、日本代表のレギュラーと見なされている。アビスパ福岡から18年1月にベルギーへ渡り、強さと高さを備えたセンターバックとして評価を集めている。次のシーズンはドイツやイングランドのクラブへのステップアップも現実的だ。
 

スペインの名門で磨かれる才能

レアル・マドリーの下部組織に所属する中井卓大(写真:松岡健三郎/アフロ)

東京五輪の出場は難しいかもしれないが、“ピピ”の愛称を持つ中井卓大(15歳)の名前は覚えておいたほうがいい。2003年10月生まれの彼は、世界的にも名高いスペインのレアル・マドリーの下部組織で自らを磨く。すでに身長は180センチで、スケールの大きなミッドフィールダーとして成長が期待されている。
 

FC東京の久保建英(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

Jリーグでプレーする選手では、久保建英(17歳)が早くから注目を集めてきた。10歳から13歳までスペインの超名門バルセロナの下部組織で過ごし、15年3月からFC東京に在籍している。左利きのドリブラーで、アルゼンチン代表のリオネル・メッシを彷彿とさせる。
 

すでに17歳以下や20歳以下の日本代表として、世界大会も経験している。今シーズンはJ1リーグで好調のFC東京でスタメンに定着し、攻撃はもちろん守備でも高い貢献度を示している。ヨーロッパが新しいシーズンを迎える今夏に、古巣のバルセロナへ復帰するとの噂も絶えない。
 

Jリーグには他にも楽しみな選手が

名門・鹿島アントラーズの安部裕葵(写真:松尾/アフロスポーツ)

Jリーグ最多のタイトル獲得を誇る名門の鹿島アントラーズには、20歳の安部裕葵がいる。古くはジーコやレオナルド、最近では日本代表MF柴崎岳(ヘタフェ/スペイン)が背負った背番号10を、プロ3年目の今シーズンから託されている。積極的な仕掛けが持ち味の攻撃的なプレーヤーだ。
 

J1リーグを2連覇中の川崎フロンターレでは、田中碧(20歳)がレベルアップの速度をあげている。テンポ良くボールを回すチームのなかで、ボランチとして存在感を発揮している。10年W杯日本代表の中村憲剛、18年W杯日本代表の大島僚太らとのポジション争いに挑む環境で、伸び盛りの才能が刺激を受けている。
 

J2リーグのアビスパ福岡では、三國ケネディエブス(18歳)が開幕から試合に絡んでいる。10節終了時で8試合に先発しており、高卒ルーキーとしては十分の働きだ。ナイジェリア人の父から譲り受けた身長192センチの身体能力が魅力で、15歳から年齢別の日本代表に選ばれてきた好素材である。
 

10代後半から20代前半の選手は、小さなきっかけで一気に成長の歩幅を広げることがある。今回は名前をあげなかった選手が、令和の日本サッカーで主役に躍り出る可能性はもちろんある。
 

(注)五輪の男子サッカー競技は23歳以下の選手に出場資格があり、東京五輪は1997年1月1日生まれ以降の選手となる。なお、年齢制限に関係のないオーバーエイジも、3人まで出場できる。