3月1日、東京マラソン2019(3月3日開催)のプレスカンファレンスが行われ、マラソン、車いすマラソンの招待選手がレースに対する意気込みや目標タイムなどを壇上、囲み取材で語りました。
プレスカンファレンスで各選手に語っていただいた目標タイムや意気込みを、紹介していきます。
男子招待選手の意気込み
●ディクソン・チュンバ選手(ケニア)
・自己最高記録……2時間4分32秒
・目標タイム……2時間3分57秒
東京マラソンは2014、2018大会で優勝、2015、2016、2017大会で3位に入るなど、相性の良い大会であると言えます。目指すは3回目の優勝です。
「今年も招待してくれてありがとうございます。(目標タイムが大会記録と自己記録だが)気候が良ければ目指したい。ペースメーカーも安定することを祈ります。35kmまでは仕掛けないと思います」
●エルハサン・エルアバシ選手(バーレーン)
・自己最高記録……2時間4分43秒
・目標タイム……2時間4分00秒
昨夏のアジア競技大会で井上大仁選手(MHPS)と競り合って2位になった選手、と言えば分かる方も多いと思います。その後、バレンシアマラソンで自己記録を大幅に更新。井上選手と競ったことから、日本人選手のターゲットになるのではと思います。
「アジア競技大会は優勝したかった。10日ぐらい練習を中断したが、トレーニングはこなせました。(気候について)雨だと心配です」
●大迫傑選手(ナイキオレゴンプロジェクト)
・自己最高記録……2時間5分50秒
・目標タイム……??
マラソン現日本記録保持者。2017年福岡国際マラソン以来となる、日本でのマラソンに東京マラソンを選びました。
「(東京マラソンを選んだ理由)時期的なこと、雰囲気、メディア、独特な緊張感がMGCと似ていると思ったから東京を選びました。(登壇した選手の中で唯一、目標タイムを記入するボードに「?」と書いていましたが)今までもタイムを気にして走ってきたことはありませんでしたし、タイムにこだわりすぎて走ると力んでしまうので、このように(目標タイムを「?」と)書かせてもらいました」
●木滑良選手(MHPS)
・自己最高記録……2時間8分8秒
・目標タイム……2時間7分59秒
MGC出場権獲得者を3名輩出しているMHPSマラソン部の主将が今年も参戦します。シカゴマラソン後は練習の中断期間もありましたが、ニュージーランドでの合宿を経て2度目の東京に挑みます。
「チームメイトの走りに刺激を受けているが、どう生かすかが大事だと思っています。前回同様、第二集団で行き、後半ペースを上げたいです。(奥様も東京マラソンに出場される)一緒に走るのは初めて。すれ違ったら応援してと言ってあります」
●中村匠吾選手(富士通)
・自己最高記録……2時間8分16秒
・目標タイム……2時間6分30秒
練習の拠点は母校・駒澤大学で、現在も大八木弘明監督の指導を受けています。「俺も本気になって見るから、お前も本気になれ」と言われたことが心に響いているそうです。各コメントからも充実した雰囲気を感じ取れました。
「この4カ月間しっかりトレーニングできました。1km2分57、58秒を意識してトレーニングしました。タイムもそうだが順位を狙いたいです。(ベルリンマラソンは)後半ペースが落ちたから、今回は気をつけたいです」
●佐藤悠基選手(日清食品グループ)
・自己最高記録……2時間8分58秒
・目標タイム……2時間6分30秒
陸上ファンの誰もが長年期待している佐藤選手ですが、東京マラソン2018でMGC出場権を獲得しました。ベルリンマラソンでもセカンドベストをマークするなどタイムに安定感がでてきました。
「(一般的に32歳はベテランの域だが)マラソン選手としては、これからだと思っています。(MGC獲得済みなので)攻めの走りをして、強い選手もいますが、先頭集団にチャレンジしたいです」
囲み取材に参加した招待選手の意気込みは?
囲み取材では招待選手の福田穣選手(西鉄)、大塚祥平選手(九電工)、神野大地選手(セルソース)が意気込みを語ってくれました。
●福田穣選手(西鉄)
・自己最高記録……2時間9分52秒
囲み取材で笑い声も聞こえるような和やかな雰囲気だったのが、福田選手。自身の分岐点などを話してくれました。家族との買い物を切り上げて自主練に出かけたり(その後、きちんと穴埋めしたそうです)、自家用車より自身の走行距離が多いなどのエピソードを話してくれました。
「(分岐点は)2016年6~7月に木滑君(MHPS)などと一緒に九州実業団の合宿に参加、かなり走り込みました。翌年の別府大分マラソンで、木滑君が2時間10分ちょっとぐらいで、あんなに走りこんだのに10分台か、自分はもっとやらないと、と思いました」
●大塚祥平選手(九電工)
・自己最高記録……2時間10分12秒
MGC出場権を獲得済みであり、MGCの本番を見据えた走りにも注目です。また、駒澤大学の先輩、中村匠吾選手への思いも伺ってきました。
「東京マラソンは高速コースのイメージです。(今回は駒澤大学の先輩・中村選手もいるが)初めて一緒のマラソンを走ります。在学中も強い先輩だったが、頑張りたいです。東京マラソン後はトラックレースでスピードを磨き、6・7月からマラソン練習をする予定です」
●神野大地選手(セルソース)
・自己最高記録……2時間10分18秒
直前までケニアで合宿を実施しました。まずはMGC出場権獲得を目指します。
「ケニアでは30km走を3週間で5本消化しました。40km走は負荷が大きいのでやっていません。大きいところの目標は6分台、7分台だが、まずはMGC出場権をしっかり獲得したいです」
女子招待選手の意気込みは?
続いて、プレスカンファレンスに登壇した6人の女子選手も意気込みを聞きました。
●ルティ・アガ選手(エチオピア)
・自己最高記録……2時間18分34秒
・目標タイム……2時間18分30秒
「しっかり準備してきました。よりスピードを強化してきました。東京マラソン2018が2位でベルリンマラソンも2位でしたので、優勝と自己最高記録を狙いたいです」
●フローレンス・キプラガト選手(ケニア)
・自己最高記録……2時間19分44秒
・目標タイム……2時間24分00秒
「東京は初めてですが、コンディションは良いです。今までのレース経験を生かしたいです。(3日は雨の予報ですが)天気も良いといいのですが」
●前田穂南選手(天満屋)
・自己最高記録……2時間23分48秒
・目標タイム……2時間21分00秒
「練習は、そこそこできています。30km以降、ペースメーカーが抜けてからの走りがポイントになると思います」
●高島由香選手(資生堂)
・自己最高記録……2時間26分13秒
・目標タイム……2時間21分00秒
「(目標タイム2時間21分00秒)記録に挑戦したいです。(ストロングポイントは)きつくなってからの粘りだと思います」
●野上恵子選手(十八銀行)
・自己最高記録……2時間26分33秒
・目標タイム……2時間25分00秒
「(MGC出場権獲得済みですが)MGCとコースが似ているので、想定した走りをしたいのと、自己最高記録の更新をしたいです」
●一山麻緒選手(ワコール)
・初マラソン
・目標タイム……2時間21分00秒
「初マラソンが東京で嬉しいです。監督からのメニューは全て消化したので、思いっきり走りたいです。(ストロングポイントは)初マラソンの勢いです」