いよいよ開幕!「東京マラソン2019」の注目選手は?

2019年3月3日、いよいよ東京マラソン2019が開催されます。42.195kmのマラソンコースと10kmのコースが設定され、エリート選手、市民ランナー、車いす選手、合わせて38,000人が首都・東京を駆け抜けます。そこで、早野忠昭レースディレクターに2019大会の注目選手と見どころを伺ってきました。

2019年3月3日、東京マラソン2019が開催!

2019年3月3日、いよいよ東京マラソン2019が開催されます。42.195kmのマラソンコースと10kmのコースが設定され、エリート選手、市民ランナー、車いす選手、合わせて38,000人が首都・東京を駆け抜けます。
 

2018年の東京マラソンでは、36248人ものランナーが東京の街を駆け抜けました ©東京マラソン財団

コースは東京都庁をスタート地点に、選手たちは日本橋や浅草、両国や銀座などを経由して、フィニッシュ地点の東京駅前・行幸通りを目指します(10kmは東京都庁を出発し、日本橋がフィニッシュ地点となります)。
 

2018年の東京マラソンは「日本マラソン界復活」への一歩となった

東京マラソンは国内屈指の高速レースであり、有力選手が大勢出場します。エリート選手たちにとって東京マラソンは、記録更新や、東京五輪の選考レース「MGC」への出場権獲得を目指す場として注目されています。
 

前回大会では設楽悠太選手(ホンダ)の日本記録更新(当時)を始め、MGC出場権獲得6名、サブ10(2時間10分切り)が9名出るなど、好記録が続出しました。また5位の井上大仁選手は後にアジア大会のマラソンで金メダルを獲得するなど、近年低迷していた日本マラソン界復活への一歩となった大会だったと思います。
 

前回大会では東京五輪の出場者を決める大会「MGC」への出場権を獲得した選手が6人も決まるなど、ハイレベルな大会になりました(撮影:All About編集部)

こういった結果に繋がった点について東京マラソン・レースディレクター(RD)を務める早野忠昭さんは「元々、日本人には能力が高い選手が多くいると私自身信じており、RDとして、大会としては早くからグローバルスタンダードである2時間3分台ペースの大会にすることを徹底してきました。前回大会の結果は、選手ご本人の努力が実ったと感じています。その2点が前回大会の結果につながったと考えております」と話していました。
 

2019年大会の注目選手は?

3月1日開催されたプレスカンファレンスに登壇した(後列左から)ディクソン・チュンバ選手、エルハサン・エルアバシ選手、大迫傑選手、木滑良選手、中村匠吾選手、佐藤悠基選手、(前列左から)ルティ・アガ選手、フローレンス・キプラガト選手、前田穂南選手、高島由香選手、野上恵子選手、一山麻緒選手(撮影:All About編集部)

注目を集める東京マラソンの2019大会における注目選手は誰なのでしょうか。早野レースディレクターは「昨年の東京マラソン優勝者であり、東京マラソンでは2回の優勝経験を持つ、ディクソン・チュンバ選手(ケニア)や日本記録更新が期待される現日本記録保持者の大迫傑選手(ナイキオレゴンプロジェクト)など、2時間5分~6分の記録を狙える選手が多く出場予定」とのこと。
 

また女子選手については「世界トップレベルの実力を持つルティ・アガ選手、既にMGC出場権を獲得している前田穂南選手(天満屋)、初マラソンの一山麻緒選手(ワコール)にも注目してください」と話してくれました。
 

筆者は他にも、ベルリンマラソンで2時間8分16秒を記録した中村匠吾選手(富士通)、自己記録は2時間11分59秒ながらも、昨年秋から試合で好成績が続いている藤川拓也選手(中国電力)も注目だと思います。
 

また、有力な大学生選手も全国からエントリーされています。2016大会では下田裕太選手(当時青山学院大学2年)が2時間11分34秒を記録したのは記憶に新しいところではないでしょうか。
 

今大会も、箱根駅伝などで活躍した堀尾謙介選手(中央大学4年)、第94回箱根駅伝で金栗杯(MVP)を獲得した林奎介選手(青山学院大学4年)がエントリーされています。いずれも初マラソンとなりますが、20kmやハーフマラソンの力はあるため、距離に対応できれば、下田選手のように好タイムを出すかもしれません。
 

東京マラソンのコンセプトは『東京がひとつになる日。』

2019年の東京マラソンで、前回大会から変わったこととしては、観戦する側からは気付きにくいかもしれませんが、ランナーの利便性と混雑緩和を図るためにフィニッシュ後の帰路動線の見直し(手荷物返却所を日比谷公園から東京国際フォーラムに)がありました。また、小中学生がランナーへの給食の配付や周辺の清掃活動といったボランティア活動に参加したり、警備体制の強化なども行われたりします。こういった点からも、2020東京五輪・パラ五輪に向けた取り組みが進んでいると思います。


高い倍率を勝ち抜いた一般ランナーも多く参加します。早野レースディレクターは「東京マラソンのコンセプトは『東京がひとつになる日。』です。一緒に走るランナーの方々の『走る喜び』、ランナーをささえているボランティアの方々の『支える誇り』、沿道から応援してくださる観衆の皆さん『応援する楽しみ』と東京という地で走る喜び・誇りをシェアしていただければと思います」をメッセージをいただきました。ランナーだけでなく、ボランティア、沿道やテレビで応援される人も同様に、ひとつになって楽しめると良いと思います。


早野レースディレクターは東京マラソンのコースを「東京の素晴らしさを内外に一層アピールできる」としていて、ランナーの方には東京ならではの大都会の景色だけでなく、蔵前、清澄白河、門前仲町などの、昔ながらの情緒あふれる街並みを楽しみながら走っていただきたいです。
 

浅草のイベントステージでは金龍舞や芸者衆が太鼓を演奏して盛り上げていました(撮影:All About編集部)

ちなみに、沿道に関しても毎年にぎわいを見せていますが、2019年大会もコース沿道の24会場で音楽演奏やダンス、民族芸能などの熱気あふれるパフォーマンスでランナーを応援する「東京都 ランナー応援イベント2019 マラソン祭り」が当日開催されますので、そちらもご注目です。
 

当日は雨の予報もありましたが、大会開催中は曇り空になりそうです。ランナーも、沿道で応援される方も防寒対策をしっかりして、東京マラソンを楽しんでいただけたらと思います。

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