正月、夫婦で互いの「恋」を告白しあった結果…

年末年始に離婚を決めたという話がいくつか聞こえてきた。時間があると、夫婦は向き合わざるを得なくなったり、お互いの粗が見えてしまったりするのだろうか。

時間があると訪れる夫婦の危機!?

年末年始に離婚を決めたという話がいくつか聞こえてきた。時間があると、夫婦は向き合わざるを得なくなったり、お互いの粗が見えてしまったりするのだろうか。

互いに外に好きな人がいることが発覚

どの程度の関係かは別として、お互いに外に好きな人がいるとわかり、離婚に向けて話し合いを始めた夫婦がいる。妻のシオリさん(47歳)が重い口を開いた。

「私は仕事関係で知り合った3歳年下の既婚男性と、ここ2年ほどつきあっています。体の関係もあります。でも年末年始はもちろん家族と一緒に過ごしていました。ところが夫は大晦日から元日にかけて、大学時代の友だちに会うと言って留守にしたんですよね。家族もちが、そんな時間帯に出かけるのはどう考えてもヘンですよね」

帰ってきた夫に、シオリさんは「好きな女の子でもいるんじゃないの」とカマをかけた。すると夫は、否定しながらも涙目になってしまったのだ。

「なんで涙目なの、と尋ねたら、彼女とはただの友だちだ、それがせつないって。何を子どもみたいなことを言ってるのよと思いましたが、考えてみたら好きな相手に異性として見てもらえないのは確かにせつないだろうなと、ちょっと同情しちゃったんです」

シオリさん夫婦には高校生のひとり息子がいるが、本人にやりたいことがあり、遠方で寮生活を送っている。年末年始、久々に帰ってきた息子がいるのに、夫婦はそれぞれの恋を話し合ったという。


 

発展的解消を目指して

シオリさんと夫は同い年。今後、少なくとも30年は人生が残っているはず。

「だったら発展的に結婚生活を解消するのもアリかもしれないね、と話したんです。夫の場合はデートだけしかしていないので、今ひとりで放り出されても困ると。まあ、私だって相手は既婚者だからひとりになってもしかたがない。今のところは離婚も選択肢に入れながら、このままの生活を続けようということになりました」

ただ、不思議なのはそんなふうに腹を割って話し合ったせいか、お互いへの思いやりが増したこと。なぜか正月休みにはセックスまで2年ぶりに復活してしまったという。

「私は夫が憎いわけではありませんから。今でも夫のことは好きですよ。ただ、男として意識するかといわれるとクビを傾げてしまうだけ。夫もそうなんじゃないでしょうか。今回は、なんとなく寂しい者同士が体をくっつけあってしまったという感じです。それも悪くはないですけどね」

少なくとも息子が成人になるまではこのままでと思っているそうだ。

「淡々としすぎていておかしい、夫婦ってそんなものなのか不思議だって友だちに言われたんです。でもお互いの浮気に目くじらを立てるのもおかしくないですか? 私、恋をしてわかったんですよ。人間って、いついかなるときも孤独なんだと」

達観した様子のシオリさん。賛同できるようなできないような、こちらも不思議な気持ちになった。

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