なんだか夫がうっとうしい。どうすればいい?
結婚して10数年……、慣れ親しんだ一方で、「夫がうっとうしい」と話す妻たちが少なくない。いったい、夫の何がうっとうしいのか、そしてどう対処すればいいのだろうか。
夫はずっと現状維持
結婚すると、どうしても女性のほうが「やるべきこと」が増えることが多い。家庭をうまく運営していくこと、夫や自分の両親や親戚づきあい、子どもが生まれれば育児、子どもの友だちの親たちとのつきあいなどなど、女性に負担がかかるということは、それだけ女性はうまく立ち回って社会的にも精神的にも成熟していくともいえる。
「うちなんて夫は自分の機嫌がよくて時間があるときだけ、子どものめんどうをみるくらい。継続して家事をやることもないし、独身時代と何も変わらない。私は働き方を変えつつ、家事の効率化を考えつつ、育児をしつつ、両方の親の誕生日や記念日のプレゼントを考えつつ……と、常にいろいろなことをしながら走り続けてきた。そんな気がします」
ナオミさん(43歳)はそう話す。そうやって下の子が小学校に上がって、ふと横を見ると夫の姿がなかったように見えると笑った。歩く速度が違うのだ。ナオミさんはずっと突っ走ってきた。だが、夫は独身時代と同じところにとどまっている。
「このところまたフルタイム労働に戻って思うのは、仕事復帰してきた女性たちはみんな効率よく仕事をしているんですよね。でも男性たちは相変わらずだらだらと会議をして、どうでもいいような残業をしてる。うちは上司も家庭をもつ女性だし、グループ内は女性が多いので、会議も仕事の決断も早い。他の部署の女性たちからは羨ましがられています」
心身共に毎日走っているナオミさんからみると、だらだらしている夫がうっとうしくてたまらないのだという。
学んでないのに愚痴ばかり
忙しいけれど充実した毎日を送っている自負があるナオミさん。一方の夫は休日も家でだらだら。「たまには映画でも行こうか」と誘うと、「オレはいいわー」と動こうとしない。
「小学校高学年になった上の娘は、もうしっかり話し相手になってくれるけど、夫とはまともに話もできません。たまに口を開けば愚痴ばかりだしね。下の娘のほうがよっぽど前向きに生きています」
ときどき、この人は人生で何を学んできたのだろうと考えることがあるとナオミさんは真顔で言った。夫から受ける人生での刺激はもうない。このまま一緒にいる意味があるのだろうかという思いがときどき頭をよぎる。
「私は忙しいけどキャリアアップの勉強を少しずつしています。でも社内を見渡しても、そうやって勉強しているのは女性ばかり。よくみんなで話しているんですよ、もう男にはげんなりだよねって」
子どもたちは成長していく。妻たちは自分のキャリアを見据え、仕事もがんばっている。それに比べて男たちは大丈夫なのだろうか。このままだと、定年退職になる前に、妻からの三行半が待っているかもしれない。