不倫の恋はラブホがいい!?

不倫の逢瀬はシティホテルがいいのか、ラブホテルがいいのか。シティホテルでは、ロマンティックすぎるという声がある。だからあえて、不倫の恋はラブホがいいとも――。

リアル!? 不倫の恋はシティホテルかラブホか?

ドラマ「黄昏症候群」第4話で、既婚の完治(佐々木蔵之介)と栞(黒木瞳)が初めてホテルへ行くシーンがあった。場所は立派なシティホテル。チェックインした男が鍵をもらってエレベーターの方向へ歩き出したところで女が合流する。

夜、ホテルのエレベーターに乗っているところを誰かに見られたらどうするのだろう。不倫の場合、シティホテルを使うなら、どちらかが先に部屋に入り、部屋番号を伝えてあとからもうひとりが部屋に行ったほうが無難だ。途中で誰かに会ったとしても、ひとりなら言い訳がつく。
 

不倫はラブホで

過去、多くの「不倫をしている人々」に話を聞いてきたが、多くの男女が不倫の場合はラブホテルがいいと言っていた。

「お金がかかりすぎると続かない」「シティホテルのほうが誰かに見られる可能性が高い」といった現実的な理由が多いが、中には「不倫であることを常に自分にわからせるためにラブホテルがいい」と言った女性がいる。ユウミさん(45歳)である。

「シティホテルだと妙にロマンティックじゃないですか。素敵な恋をしていると勘違いしそう。不倫だって恋だとは思うけど、夢見る夢子ではいられない、もっと切迫した恋なんです。だからあえて不倫はラブホがいい。もっともイマドキのラブホはどこもきれいですけどね」

彼女自身、2年ほどつきあっている元カレがいる。どちらも既婚。2年前に高校の同窓会で会い、20数年ぶりに話をしたら意気投合してしまったのだという。

「高校時代つきあっていたんだけど、結局、キスまでしかできなかった。お互いにそのことが心の中に残っていたんでしょうね。ふたりで食事をしたりするようになって数カ月後、彼が『いつかセックスしたいってずっと思ってた。今も思ってる』と言い出して。冗談でごまかそうとしたけど、彼に手首をぎゅっとつかまれて、『どう思ってるか聞かせて』と言われ、逃げられなくなりました。私自身もそう思っていたから。うちは私の母が同居しているので、小学生の子どもがいるけど稀になら夜も残業だと嘘をついて時間をとることができるんです」

ふたりで食事をした店のすぐ裏手がラブホ街だったため、そのまますぐにラブホに入ったという。シティホテルで堂々とチェックインできるような関係ではないしね、と彼女は笑った。
 

シティホテルはフロントの目が気になる?

ダブル不倫の場合、会うのは昼間が多いという女性もいる。昼間であればシティホテルを使うことが多いというのはエリコさん(40歳)だ。

「私はパートで働いているんですが、シフト制なので平日休みの彼に合わせてシフトを入れています。彼がシティホテルを予約してくれ、チェックインをすませて先に部屋に入り、私があとから部屋を訪ねるというパターン。万が一、ロビーやエレベーターで誰かに会っても言い訳がつきますから」

ただ、何度か繰り返すうちに、彼が「泊まらずに帰ることが続いて、フロントにヘンな目で見られているような気がする」と言い出した。その後は、昼間の時間を休憩利用できるシティホテルも利用したが、やはり後ろめたさが手伝って、フロントの目が気になる。

「だから最近はもっぱらラブホです。フロントの目、経済的なこと、不特定多数の人が出入りすることなどを考えると、シティホテルはやっぱり危険な気がしたから」ホテル近くで待ち合わせてすぐホテルに入ることが多い。

「たまに彼がレンタカーを借りて少し遠出をすることもあります。そういうときもラブホ。私がお弁当を作っていくことも。本音を言えば、とにかくふたりで過ごせる場所があればいいので、立派なホテルである必要はないんです」

彼と出会って半年、関係をもってまだ4カ月。今は気持ちも不安定でたまらないが、彼と抱き合うと安心すると微笑んだ。

「ラブホは入るときに気を遣います。これからの時期はマスク必須。周りを見渡して彼に寄り添ってうつむき加減になる。出るときはほんの数秒だけど時間差で出ることが多いですね。知り合いのいない街に行くようにしていますが、誰かに見られたらと思うと、怖くてたまらない」

それでもこの恋をやめようとは思わないのが、不倫という名の「運命の恋」なのかもしれない。

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