来年の箱根駅伝出場校が決まる、注目の「第95回箱根駅伝予選会」が10月13日、東京都立川市の陸上自衛隊立川駐屯地~国営昭和記念公園の21.0975km(ハーフマラソン)で行われます。ここではルールの変更点や展望など見どころを紹介します。
エントリー選手のルールが変更!変更点を比較
箱根駅伝予選会は各大学、標準記録を突破した14名までをエントリーすることができ、当日は10~12名が出走。選手は陸上自衛隊立川駐屯地をスタートし、国営昭和記念公園のゴールを目指します。
そのうち上位10名の合計タイムを競い、「上位11校」が来年1月2、3日に行われる第95回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)への出場権を獲得します。
なお、第94回箱根駅伝で優勝した青山学院大学をはじめ、総合10位以内に入った大学は「シード権」を獲得しており、既に出場が決まっています。また、日本大学は「関東インカレ成績枠」により、5月の時点で箱根駅伝出場を決めています。
第95回の箱根駅伝予選会は過去の予選会に比べて、大きなルール変更が2つありました。
1.標準記録の変更
従来……5000m16分30秒未満、もしくは10000m34分00秒未満
今後……10000m34分00秒未満
前述のとおり、予選会に参加するためには、部員それぞれが「標準記録」を突破することが必要になります。従来は5000m16分30秒未満、もしくは10000m34分00秒未満の記録を持っている選手が1大学につき10人以上いれば予選会に出場できました。しかし、今大会より、標準記録の対象が10000mのみとなりました。
5000mより10000mのほうが距離が長い分、記録を狙う難易度が高くなります。昨年の予選会は49校が参加しましたが、今大会は予選会への参加条件が厳しくなった結果、39校がエントリーと10校少なくなっています。
2.距離の変更
従来……20km
今後……21.0975km(ハーフマラソン)
予選会で競う距離も、わずかに長くなりました。1kmあればひとり5秒の差をつけることも可能です。
過去の予選会では1秒に泣いたチームもあるため、この距離延長によって箱根駅伝出場権をめぐるドラマを生む可能性があります。
箱根駅伝への切符11枚の行方は……
予選会の展望を占ってみましょう。
首位通過の筆頭と言われるのが駒澤大学です。箱根駅伝経験者7名に加え、期待されていた加藤淳選手(2年)が復調。戦力は予選会参加校のなかでは最も充実していると言えます。
チーム史上、最も戦力が整っているとも言われる國學院大學、総合力の高い中央大学、エースの塩尻和也選手(4年)を擁する順天堂大学は駒澤大学を追いかけたいところです。
神奈川大学や大東文化大学は予選会の戦法を熟知しており、チームカラーからもハーフマラソンの距離がプラスに働くと思われます。
国士舘大学は前回予選会7位通過の経験に加え、ライモイ・ヴィンセント選手(1年)がハーフマラソンの距離に順応できれば、大きな上積みが見込まれます。
明治大学は戦力の顔触れは充実しているが、4年生が少なく、7名がエントリーされている3年生が鍵を握りそうです。
連続出場を守りたい山梨学院大学、上武大学、東京国際大学、復帰を狙う創価大学なども通過圏内に近い位置にいると思います。
箱根駅伝の出場枠は11。どの大学が出場権を獲得するのか気になるところです。