ロシアW杯、日本は勝てる?初心者でもわかるW杯観戦ガイド

W杯って文字を、最近やけに目にするんだけど──そんな人が多いのではないだろうか。これ、サッカーワールドカップのロシア大会のことで、現地時間の6月14日に開幕するのだ。

ロシアW杯が、いよいよ開幕!

world cup
World Cup Trophy(Shutterstock.com)

W杯って文字を、最近やけに目にするんだけど──そんな人が多いのではないだろうか。これ、サッカーワールドカップのロシア大会のことで、現地時間の6月14日に開幕するのだ。
 

サッカーはヨーロッパ、南米、アフリカでは人気ナンバー1のスポーツで、野球やバスケットボールのイメージが強いアメリカにもプロリーグがある。世界でもっとも多くの人が関心を寄せる大会は、オリンピックではなくW杯なのだ。7月15日の決勝戦まで、世界中の視線がロシアに注がれる、と言ってもいい。
 

その歴史は古い。第1回大会が開催されたのは1930年で、第二次世界大戦による中断を挟んで4年に1度開かれてきた。今回は21回目になる。

日本は98年大会に初めて出場し、4年後の2002年には韓国と共同開催した。“ベッカム様”が一大ブームを巻き起こしたあの大会では、グループリーグを突破してベスト16まで勝ち上がった。

その後も06年、10年、14年と出場を重ねて、今回が6大会連続6回目の出場となる。最高成績は02年と10年のベスト16だ。
 

優勝候補はどの国?イケメン選手にも注目

出場するのは各大陸の予選を勝ち抜いた31カ国と開催国を合わせた32カ国で、4カ国ずつ8つのグループに分かれて総当たりのリーグ戦を戦う。これがグループリーグで、上位2カ国が決勝トーナメントへ進出する。決勝トーナメントからは一発勝負なので、ノックアウトステージとも言われる。

優勝候補にあげられているのは、前回チャンピオンのドイツ、前々回王者のスペイン、南米のブラジルとアルゼンチンなどだ。大会のスター候補は、ブラジルのネイマール、アルゼンチンのメッシ、ポルトガルのクリスティアーノ・ロナウドで、彼らは世界のサッカー界の“ビッグ3”である。

ちなみに、イケメンナンバー1はフランスのグリーズマンだろう。ブロンドの髪をなびかせながら相手ゴールへ華麗に迫っていくグッドルッキングなフォワード(FW)だ。
 

日本が対戦する国は強豪ぞろい…

西野
日本代表は西野朗監督が率いる(写真:中西祐介/アフロスポーツ)

そろそろ、日本の話題に移ろう。


63歳のダンディーな西野朗監督が率いるチームは、日本時間の6月19日21時から南米のコロンビア、同24日24時からアフリカのセネガル、同28日23時から欧州のポーランドと対戦する。
 

国際サッカー連盟による最新のランキングは、ポーランドが8位、コロンビアが16位、セネガルが27位だ。日本は? 60位……。アジアからW杯に出場するイラン、オーストラリア、韓国のなかでも最下位に甘んじる。客観的な実力の比較では、グループの上位2位に入るのは難しいと言わざるを得ない。
 

ハメス・ロドリゲス
ハメス・ロドリゲス(左)とファルカオに要注意だ(写真:AFP/アフロ)

初戦で対戦するコロンビアは、14年大会でベスト8まで勝ち上がった。日本はグループリーグで対戦し、1対4で敗れている。4年前の大会得点王にして司令塔のハメス・ロドリゲスは要注意人物で、彼とストライカーのファルカオとのホットラインを開通させてはいけない。

セネガルは02年大会以来の出場だが、主力選手は欧州の強豪クラブで技を磨いている。守備の中心クリバリ、スピード自慢のFWマネの名前は、ぜひ覚えておいてほしい。

ポーランドも06年大会以来の出場で、通算でも8度目のW杯である。大会の常連というわけではないが、これは欧州に強豪国が揃っているからだ。過去にはベスト4入りしたこともあるダークホースで、ストライカーのレバンドフスキは得点王の有力な候補と目されている。
 

日本に勝ち目は?注目選手はこの4人!

迎え撃つ日本は? 突然の監督交代で就任間もない西野監督のもとで、急ピッチでチーム作りを進めている。監督は「色々な対応ができるようにしたい」と話していて、試合ごとに、あるいは試合中に、システムやフォーメーションと呼ばれる選手の立ち位置を変えることも視野に入れている。

キーマンを4人あげよう。まずはゴールキーパー(GK)川島永嗣とセンターバック(CB)吉田麻也である。対戦相手との力関係を考えると、日本は守りの時間が長くなることが予想される。最後の砦となるGKと、守備をまとめるCBの活躍は勝利の前提条件だ。
 

長谷部誠はチーム戦術を考えても欠かせない選手(写真:アフロ)

3人目は長谷部誠だ。この34歳はキャプテンとしてチームをまとめながら、ボランチと呼ばれる中盤の守備的なポジションで攻守に影響力を放つ。センターバックを3人並べる3バックのシステムでは、その中央でプレーする。チーム戦術を考えても欠かせない選手だ。

4人目は大迫勇也である。プライベートでは優男然とした28歳の青年は、ピッチに立つと頼もしい選手に変わる。相手ゴールに一番近いセンターフォワード(CF)のレギュラーで、セネガルやポーランドの大型センターバックとの競り合いで、一歩も引かない力強さがあるのだ。

GK、CB、ボランチ、CFは、センターラインと呼ばれるチームの背骨を担うポジションだ。それだけに、彼らの奮闘が期待されるのだが、サッカーは11人でプレーするスポーツだ。一人ひとりの力で劣る対戦相手に日本は、1+1を2以上にする連携プレーで立ち向かうのだ。

いずれにしても、グループリーグは10日間で3試合を戦う短期決戦だ。初戦に勝って勢いをつかんだ国が優位に立つのは間違いない。6月19日のコロンビア戦に注目!

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