メルセデス・ベンツ「Gクラス」が39年の歴史で最も大幅な改良

Gクラスが、39年ぶりにビッグマイナーチェンジを受けて、6月6日に発表された。どのようなモデルチェンジだったのか、新型Gクラスの特徴を解説した。

ほかのメルセデス・ベンツのオーナーよりも購入層は若い!?

大幅マイチェンされたGクラス
ビックマイナーチェンジでサイズを大きく拡大し、フロントマスクの印象も変わったが、ドアアウターハンドルやスペアタイヤカバーなどは、まったく変わっていない

1979年に登場したメルセデス・ベンツの本格SUV「Gクラス」は、ほかのクロカン系4WDでも例があるように、軍用からスタート。現在では、メルセデス・ベンツのSUVの中でも別格の存在感を放っている。
 

メルセデス・ベンツのオーナーは、50代以上の比較的高い年齢層が多いそうだが、Gクラスに関しては40代が多いとのこと。芸能人などからもある意味ファッションツールとして愛用されているようだ。
 

Gクラスは、オフロード専用コースでどんな急坂やコブ(スキー場のような)に遭遇しても余裕で走破してしまう。しかし、SUVユーザーと同様に、「道なき道を行く」人は少数派なはず。メインは街乗りで、オフタイムにスキーやアウトドアなどで楽しむというケースが大半だろう。
 

フルモデルチェンジではなく、マイナーチェンジ!?

悪路走破性
Gクラスの特徴である高い悪路走破性はもちろん健在で、新型には「Gモード」などのドライブモードを用意する

そんなGクラスが、39年ぶりにビッグマイナーチェンジを受けて、6月6日に発表された。新型Gクラスは、じつはクルマの「型式」は「W463」のままになっている。これは、フルモデルチェンジではなく、ビッグマイナーチェンジという証しともいえるだろう。
 

そうはいっても、ややこしいのは、基本となるラダーフレームを作り直し、ボディサイズもふた回りくらい大きくなっている点だ。こうなると、日本の考えではフルモデルチェンジともいえる。
 

スリーサイズ(欧州値)は、「G 550」が全長4817×全幅1931×全高1969mm、「Mercedes-AMG G 63」が全長4873×全幅1984×全高1966mm。ホイールベースはともに2890mm。ふた回りくらい大きくなったものの、高張力/超高張力スチールやアルミニウムを採用し、約170kgの軽量化が果たされている。
 

エンジンはガソリンのみ

エンジン
エンジンは両仕様ともに4.0L V8ツインターボで、トランスミッションは9AT

搭載されるエンジンは、「G 550」が422ps/610Nmの4.0L V8直噴ツインターボ。「G 63」が585ps/850Nmの4.0L V8直噴ツインターボで、両エンジンともに9速ATが組み合わされている。
 

そのほか、最新の安全装備やテレマティクスサービスなどが搭載された新型Gクラス。ボディが大きくなったことを受け、とくに後席のフットスペースが拡大し、大柄な人が4人座っても余裕の広さが確保されている。

内装はモダンに
内装は一気にモダンな雰囲気に。12.3インチの高精細ワイドディスプレイが目を惹く 

なお、改良前モデルもしばらく併売されるため、ディーゼルエンジン派の人や、新型のサイズアップが駐車場事情などで許容できない場合は、改良前モデルを選ぶこともできる。


新型Gクラスの価格は「G 550」が1562万円、「Mercedes-AMG G 63」が2035万円。

Lineで送る Facebookでシェア
はてなブックマークに追加

注目の連載

  • 世界を知れば日本が見える

    アメリカで「アジア人差別」は本当にあるのか。フロリダ州で尋ねられた「お前は中国人か?」のひと言

  • ここがヘンだよ、ニッポン企業

    使ってしまった残念ワード…資生堂の「人財変革」宣言にブラック臭が漂ってしまうワケ

  • どうする学校?どうなの保護者?

    なぜPTAで子どもの保険を扱うのか? 2024春、東京都Pが“別組織”で保険事業を始める理由

  • 意外と知らないグルメのひみつ

    【ちいかわ再現レシピ】くりまんじゅうのお酒のお供「チーズしょうゆもち」を実際に作ってみた