車は生活必需品!ドライバーの生活を圧迫する自動車税制の実態とは

自動車税は今から68年前(1950年)に創設されましたが、当時は自動車を所有する人はまだ少ない時代でした。自動車に対する課税はその後も追加され、9種類・8兆円もの税金が課せられています。

自動車税は納付しましたか?その納めた金額は、複雑な税制度によって決められ、単純なものではありません。


自動車税は今から68年前(1950年)に創設されましたが、当時は自動車を所有する人はまだ少ない時代でした。自動車に対する課税はその後も追加され、現在9種類・8兆円もの税金が課せられています。
 

車って「ぜいたく品」?
地方のドライバーにとって自動車税は大きな負担!

68年前と違って、今は誰でも自動車を持つ時代です。このため、現在の自動車税は「ぜいたく品」に対する課税ではなく大衆課税となっています。また、大都市圏では電車やバスなどの公共交通機関が発達しており、自動車が無くてもあまり不自由を感じません。しかし地方では「電車が通っていない」、「バスは1日に数本」という地域もあり、自動車が無ければ自由に移動ができません。


地方では、通勤や通院、買い物など様々な場面で自動車を使うので、一家に1台では足りず、1人1台と言っても過言ではありません。そのような地方にとって自動車に関連する過重な税金は非常に負担となっています。
 

自動車を長く乗るほど税金が重くなる「重課措置」の実態

「重課措置」とは、新車登録から一定期間を経過した車に対して自動車税・自動車重量税に通常よりも重い税率が課されるものです。また自動車重量税では段階を分けて税率が高くなっていきます。しかし、自動車が環境に与える影響は整備状態や年間の走行距離によって大きく異なります。長く使っているからといって一概に環境に大きな影響を与えるとは限らないのです。それにもかかわらず単に“古いから”という理由で重い税が課せられています。

 

税金に消費税が…!?ガソリン税の“Tax on Tax”

ガソリンには製品価格に揮発油税と地方揮発油税が加算され、その合計に消費税がかけられています。つまり、税がかかっている価格にさらに税がかけられているということ(Tax on Tax)。税金を“消費”しているわけではありませんから、この仕組みはきわめて不可解。しかし、この事実を知る方はそう多くありません。
 

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今回ご紹介した自動車の税金はほんの一部。自動車には9種類の税金が課せられており、日本の租税総収入の8.2%相当で負担の大きいものとなっています。実際、自動車の税金についてJAFで実施したアンケートでは約98%のドライバーが“負担だ”と答えており※、それほど今の日本の自動車税制はドライバーに重くのしかかっているのです。


※2017年度 自動車税制に関するアンケート調査
 >>http://www.jaf.or.jp/profile/report/youbou/image/20170926_enquete.pdf

▼参考
JAFの自動車税制改正に関する要望活動
>>http://www.jaf.or.jp/profile/report/youbou/index.htm

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