2冠達成? 2歳女王の逆襲!? それとも……
桜花賞が開催され、戦いの火ぶたが切って落とされた今年の3歳牝馬クラシック戦線。その中でも集大成とも言える2冠目、オークスの出走が間もなくに迫ってきました。
◆2018年オークス最終登録馬
馬名 | 主な実績 | 備考 |
---|---|---|
アーモンドアイ | 18年桜花賞 | 優先出走権 |
サトノワルキューレ | 18年フローラS | 優先出走権 |
トーセンブレス | 18年フラワーC2着 | 優先出走権 |
パイオニアバイオ | 18年フローラS2着 | 優先出走権 |
マウレア | 18年チューリップ賞2着 | 優先出走権 |
ラッキーライラック | 17年阪神JF | 優先出走権 |
ランドネ | 18年スイートピーS | 優先出走権 |
リリーノーブル | 18年桜花賞3着 | 優先出走権 |
カンタービレ | 18年フラワーC | |
オールフォーラヴ | 18年忘れな草賞 | |
レッドサクヤ | 18年エルフィンS | |
スカーレットカラー | 18年フェアリーS2着 | |
サヤカチャン | 17年アルテミスS2着 | |
オハナ | 18年菜の花賞(500万下) | |
トーホウアルテミス | 18年矢車賞(500万下) | |
ロサグラウカ | 18年水仙賞(500万下) | |
ウインラナキラ | 17年2歳未勝利 | 抽選対象 |
ウスベニノキミ | 18年3歳未勝利 | 抽選対象 |
ゴージャスランチ | 18年スイートピーS3着 | 抽選対象 |
シスターフラッグ | 17年2歳新馬 | 抽選対象 |
牝馬クラシック第1弾の桜花賞が1600mに対し、オークスは2400mと800mも一気に距離が延びるという過酷な舞台。3歳牝馬の限定重賞では最も長距離のレースのため、何よりもスタミナが求められ、そして真の強さが問われる一戦となります。
実際、過去10年の勝ち馬を振り返るとその後にG1レースを制した馬は5頭。ブエナビスタやジェンティルドンナはオークスが開催される東京2400mで無類の強さを誇り、ともに牡馬に混じってジャパンCを制しています。オークスの勝ち馬は同世代の牝馬戦線だけでなく、その後の競馬界をリードする存在となります。
現役最強馬候補を決める重要な一戦となるオークス。どんな馬が出るか気になりますよね。そこで、5月6日(日)に発表された最終登録馬の中から注目馬3頭を紹介します。
オークス注目馬その1:アーモンドアイ
桜花賞前まではあくまで脇役の1頭だったにもかかわらず、今や3歳牝馬の頂点に君臨するのがこの馬。そこまで評価が急上昇した理由はなんといっても、桜花賞で圧巻のパフォーマンスを見せたからに他なりません。
父ロードカナロア、母フサイチパンドラとともにG1を制し、末脚の切れには定評のあった超良血馬。桜花賞も2番人気に支持されていましたが、4コーナーを回っての位置取りは17頭中16番手とほぼ最後方。いくら末脚の切れがあっても届かないと思われていましたが、直線に入ってからの末脚が異次元。まるで他馬が止まっているかのような伸び脚を見せ、先に抜け出したラッキーライラックをあっさりと交わして快勝。牝馬1冠目をモノにしました。
マイル戦で抜群の切れ味を見せ、圧倒的な適性を見せていたため、「距離延長」となるオークスでどう出るか不安視されています。しかし、過去10年で桜花賞馬のオークス成績は9頭が出走し[3・1・1・4]。着外4頭のうち、2頭は僅差の4着とそこまで大負けしていません。クラシック2冠に向けて視界良好と言えます。
オークス注目馬その2:ラッキーライラック
捲土重来を期す2歳女王。牡馬3冠を達成したオルフェーヴル産駒の代表格として3歳牝馬戦線をリードしていましたが、桜花賞では初対戦となったアーモンドアイに並ぶ間もなく差されまさかの2着。親子3冠制覇が霧散してしまいました。
力の違いを見せつけられた後だけに、逆転は簡単には行かないように思われるかもしれません。しかし、血統面で言えば、オークスの方が距離をこなす可能性は高いです。さらに、この馬の持ち味である先行抜け出すレース振りは、桜花賞では目標にされましたが、オークスは早めに抜け出したほうが有利なレース展望なだけに、逆転も十分に考えられます。
オークス注目馬その3:サトノワルキューレ
惑星としては、やはりオークスのトライアルレース・フローラSを制したサトノワルキューレでしょう。アーモンドアイ同様に強烈な切れ味を誇る末脚を武器に持つ馬で、フローラSでは4角14番手の位置取りから上がり3ハロンのタイムでメンバー最速となる33秒4を記録して差し切り勝ち。開幕週の東京競馬場の馬場は先行馬がダントツ有利な中で、この勝ちっぷりは驚異。2000mをこなした点でも、桜花賞1、2着馬より距離適性の高さを感じさせます。
ちなみにこの馬の父はディープインパクト。新種牡馬の産駒2頭に対して、リーディングサイアーの定番であるディープインパクト産駒の「真打ち」ともいえるサトノワルキューレが、父の意地を見せられるのか、注目されます。
見どころたっぷりのレースになりそうな今年のオークス。一体、どんなレースになるのでしょうか……?