映画『アベンジャーズ』の世界観を映し出す6つの色

大ヒット映画の色は、人々の色のイメージに影響を与えます。マーベル・スタジオの最新作『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は、6つすべてを手に入れると無限大の力を得るというインフィニティ・ストーンを巡って、壮絶なバトルが展開します。

映像には色のイメージを刷新する力がある

赤は情熱とエネルギーを象徴する強い色、緑は成長と調和を象徴する自然の色、青は希望と内省をうながす空と海の色……。一般的な色のイメージは、ファッションやインテリアといった日常生活だけでなく、小説や漫画、映画などフィクションの世界にも広く取り入れられています。しかし、フィクションの中で独自の色のイメージがつくられ、それが多くの人々の色のイメージに影響を与えることもあります。

最新鋭のパワードスーツで戦うセレブヒーロー、アイアンマン=トニー・スターク(ロバート・ダウニーJr.)『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』 ©Marvel Studios 2018
最新鋭のパワードスーツで戦うセレブヒーロー、アイアンマン=トニー・スターク(ロバート・ダウニーJr.)『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』 ©Marvel Studios 2018

たとえば、全世界でメガヒットを続ける「アベンジャーズ」シリーズもそんな作品のひとつ。最新作『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は、“最凶”にして最悪の敵、ラスボス・サノスを倒すため、アイアンマン、キャプテン・アメリカ、スパイダーマンら “アベンジャーズ”が集結。人類の命運をかけた壮絶なバトルの幕が開けます。バトルのきっかけとなるのは、6つすべてを手に入れると全宇宙を滅ぼす無限大の力を得るというインフィニティ・ストーンです。
 

インフィニティ・ストーンの色が示す6つのパワー

インフィニティ・ストーンを狙う最凶最悪のラスボス、サノス『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』 ©Marvel Studios 2018
インフィニティ・ストーンを狙う最凶最悪のラスボス、サノス『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』 ©Marvel Studios 2018

インフィニティ・ストーンとは、宇宙誕生以前に存在した6つの特異点が、大爆発によって宇宙が生まれた時に残骸となり、6つのエネルギーの結晶へと姿を変えたもの。ブルー、レッド、パープル、イエロー、グリーン、オレンジ色に輝く6つの結晶は、それぞれが異なるパワーを秘めています。インフィニティ・ストーンを意のままに操れるのは、並外れた力を持つ者のみ。6つすべてが揃うと、指を鳴らすほどの一瞬で、全宇宙の半分の生命を滅ぼすほどの力を手に入れられるといいます。
 

インフィニティ・ストーンの色とパワーの関係、現在の所有者は次のとおり。

  • スペース・ストーン(ブルー):四次元キューブ型。別次元への通路<ワームホール>を作り出し、空間の瞬間移動が可能に。現在の所有者は、宇宙一の裏切り王子ロキ。
  • マインド・ストーン(イエロー):人の心を操ることが可能。かつては、超兵器開発のために使用され、邪神・ロキが杖に入れて悪用していたことも…。現在の所有者はヴィジョン。アイアンマンのスーツに入っていた人工知能J.A.R.V.I.S.が、肉体を得てヴィジョンとなったが、額にマインドストーンを埋め込んでいるため、闇の帝王サノスによって狙われることになる。
  • タイム・ストーン(グリーン):<アガモットの目>というペンダント型になっており、その中に埋め込まれている。使う者に時間を操る力と無限の可能性をもたらす。現在の所有者は、アベンジャーズの一員であるドクター・ストレンジ。
  • パワー・ストーン(パープル):ボール状のケースの中に入っている。接触しただけでその星の生物すべてを消滅させる。現在、宇宙警察(ノバ軍)が所有している。
  • リアリティ・ストーン(レッド):液状で変幻自在。宇宙を無にできるパワーを秘めており、触れたものを暗黒物質(ダークマター)に変えることができる。コレクターが保管していたもののコレクターの屋敷は破壊されており、現在は行方が分からない。
  • ソウル・ストーン(オレンジ):魂を司る。未だ見つかっていない最後のストーン

ブルーは空間の瞬間移動、グリーンは時間を操る力など、従来の色のイメージにとらわれない、独自の解釈で作品の世界を映し出す重要な役割を担っています。マーベル・スタジオによる美しい映像は観客の記憶に刻まれ、色のイメージは拡張し、刷新されていくのではないでしょうか。
 

【作品情報】
作品名:アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
4月27日(金)全国ロードショー
URL:http://cpn.disney.co.jp/avengers-iw/

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