府中G1レース5連発の第1弾は粒揃いのメンバーに!
ゴールデンウィークとともに始まるのが、東京競馬場で開催される春のG1レース。5戦連続で行われるため、この時期の毎週日曜日は東京競馬場に数多くの競馬ファンが来場します。
そんな府中G1レース5連発の第1弾を飾るのが、5月6日(日)に開催されるNHKマイルC。かつてはクラシックレースへの出走権がなかった外国産馬がこぞって目指したレースだけに「外国産馬のダービー」と呼ばれていました。しかし、外国産馬にもクラシックレースへの門戸が開かれると次第にその価値は薄れていき、G1レースらしからぬメンバーとなる年もありました。
ただ、今年は最終登録の段階で重賞勝ち馬が多く、さらに例年出走が少ない牝馬も集まるという一戦に。コアな競馬ファンの中では「いつになく粒揃い」「史上最高のメンバー」と称されています。
◆NHKマイルC最終登録馬
馬名 | 性齢 | 主な実績 | 備考 |
---|---|---|---|
アイスフィヨルド | 牡3 | 2018年3歳500万下 | 除外対象 |
アルジャーノン | 牡3 | 2018年3歳500万下 | 除外対象 |
アンコールプリュ | 牝3 | 2018年フィリーズレビュー2着 | |
カシアス | 牡3 | 2017年函館2歳S | |
カツジ | 牡3 | 2018年ニュージーランドT | 優先出走権 |
ギベオン | 牡3 | 2018年毎日杯2着 | |
ケイアイノーテック | 牡3 | 2018年ニュージーランドT2着 | 優先出走権 |
ダノンスマッシュ | 牡3 | 2017年もみじS | |
タワーオブロンドン | 牡3 | 2018年アーリントンC | 優先出走権 |
テトラドラクマ | 牝3 | 2018年クイーンC | |
デルタバローズ | 牡3 | 2018年ニュージーランドT3着 | 優先出走権 |
トーセンブレス | 牡3 | 2018年フラワーC2着 | |
パクスアメリカーナ | 牡3 | 2018年アーリントンC2着 | 優先出走権 |
ファストアプローチ | 牡3 | 2017年芙蓉S2着 | 除外対象 |
プリモシーン | 牝3 | 2018年フェアリーS | |
フロンティア | 牡3 | 2017年新潟2歳S | |
ミスターメロディ | 牡3 | 2018年ファルコンS | |
ミュージアムヒル | 牝3 | 2018年フローラルウォーク賞 | 除外対象 |
リョーノテソーロ | 牡3 | 2018年クロッカスS | |
ルーカス | 牡3 | 2017年東京スポーツ杯2歳S2着 | |
レッドヴェイロン | 牡3 | 2018年アーリントンC3着 | 優先出走権 |
ロックディスタウン | 牝3 | 2017年札幌2歳S |
戦前から競馬ファンの注目を集める今年のNHKマイルC。どんな馬が出るか気になりますよね。そこで、4月22日(日)に発表された最終登録馬の中から注目馬3頭を紹介します。
NHKマイルC注目馬その1:タワーオブロンドン
今年のNHKマイルCの主役と称されているのがこの馬。G1レースでの勝ち鞍はないものの、ここまで6戦4勝、馬券圏内から外れていないという抜群の安定感が持ち味になっています。
デビュー戦こそ逃げ切り勝ちを収めましたが、この馬の魅力は切れる末脚と反応の速さ。直線に入ってから騎手に追われると機敏に反応して、あっという間に突き抜けることができます。年明け初戦でNHKマイルCの前哨戦として選んだアーリントンCでは、直線で豪快に突き抜けて快勝。G1制覇に向けてリーチを掛けました。
馬主のゴドルフィンは、先月の高松宮記念に勝負服のデザインを変更して以来、所有馬が重賞2勝を含む10勝と絶好調。高松宮記念を制したファインニードル以来のG1制覇を目論みます。
NHKマイルC注目馬その2:カツジ
NHKマイルCに向けて最重要のステップレースと称されるニュージーランドTを制したのがカツジ。和風な馬名で地味な印象を与えますが、中団から伸びる末脚は父ディープインパクトをほうふつとさせるもので、本番NHKマイルCでの好走を強く意識させました。
このニュージーランドTの時は、馬体重を前走時よりもマイナス12キロと絞り込んできたため、レース当日はどれだけ馬体重を戻しているかがカギを握るはず。直線の長い東京コースで、自慢の末脚が炸裂することでしょう。
NHKマイルC注目馬その3:ロックディスタウン
今年のNHKマイルCには牝馬の有力馬が多数エントリーしていますが、その中でも筆頭格に当たるのがこの馬。桜花賞をパスしただけでなく、レース間隔が中1週となるオークスへの出走も現実的ではない状況から、陣営がこのNHKマイルCに賭けていることがわかります。
3冠馬オルフェーヴルの初年度産駒としてデビューし、札幌2歳Sで重賞初制覇。父に重賞タイトルをプレゼントした孝行娘ですが、阪神JFでラッキーライラックを差し置いて1番人気に推されながらも9着に敗れたことで歯車が狂ったのか、年明け初戦のフラワーCではまさかのシンガリ負け。レース前の藤沢和雄厩舎への転厩や、スタート時の不利が影響したとはいえ、さすがに負け過ぎという声も聞かれます。
しかし、左回りコースは新潟のデビュー戦で快勝した経験を持ち、何より牝馬限定戦よりも厳しい流れになることが多い牡馬との混合戦では2戦2勝。久々の牡馬混合戦となるNHKマイルCでの復活を期待されています。
このほかにも、牝馬重賞のフェアリーSを制したプリモシーン、そしてクイーンCを勝ったテトラドラクマ、そしてファルコンSで突き抜けたミスターメロディなど有力馬が多数エントリーしています。粒揃いのメンバーとなった今年のNHKマイルCは果たして、どんなレースになるのでしょうか……?