実は日本で馬券も買える!? 世界最高峰の競馬の祭典
日に日に暖かくなり、いよいよ春のG1シーズンが始まった日本競馬ですが、世界各国でもそれは同じこと。今年もドバイワールドCデーの季節がやってきました。
ドバイワールドCデーとは、アラブ首長国連邦ドバイのメイダン競馬場で開催される国際競走の総称。メインレースのドバイワールドCの賞金総額1000万ドル(約10億円)をはじめ、この日開催される9レース(うちG1は6レース)はいずれも高額の賞金が支払われるため、日本を始め世界のホースマンたちが注目する1日に。今年は日本時間3月31日(土)の夜から4月1日(日)未明にかけてレースが行われます。
そんな世界最高峰の競馬の祭典に、今年も日本馬たちが多数参戦を予定しています。日本馬が出走するG1レースに限りJRAのホームページから馬券を購入することも可能なため、気になっている競馬ファンも多いことでしょう。そこでドバイワールドCデーのレースに出走する日本馬たちと、そのレースについて紹介します。
◆2018年ドバイワールドカップデーに参戦する日本馬一覧(G1レースのみ)
馬名 | 性齢 | 出走レース | 騎乗予定騎手 | 主な勝ち鞍 |
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アウォーディー | 牡8 | ドバイWC | 武豊 | 2016年JBCクラシックなど |
サトノクラウン | 牡6 | ドバイSC | J.モレイラ | 2017年宝塚記念など |
モズカッチャン | 牝4 | ドバイSC | C.デムーロ | 2017年エリザベス女王杯など |
レイデオロ | 牡4 | ドバイSC | C.ルメール | 2017年日本ダービーなど |
ヴィブロス | 牝5 | ドバイターフ | C.デムーロ | 2017年ドバイターフなど |
クロコスミア | 牝5 | ドバイターフ | 岩田康誠 | 2017年府中牝馬Sなど |
ディアドラ | 牝4 | ドバイターフ | C.ルメール | 2017年秋華賞など |
ネオリアリズム | 牡7 | ドバイターフ | J.モレイラ | 2017年クイーンエリザベス2世Cなど |
リアルスティール | 牡6 | ドバイターフ | M.バルザローナ | 2016年ドバイターフなど |
マテラスカイ | 牡4 | ドバイGS | 武豊 | 2018年橿原S(1600万下)など |
アウォーディーが参戦するドバイワールドCの見どころは?
まずはドバイワールドCの出走馬。今年はアウォーディーが2年連続で出走します。
5歳の秋に開花した遅咲きの名馬ですが、シリウスSで重賞初制覇を飾るとあとは連戦連勝。2016年のJBCクラシックを制してG1ホースの仲間入りを果たしました。その後は勝てないレースが続いていますが、地力の高さは誰もが知るところです。
毎年豪華なメンバーが集まるドバイワールドCですが、今年の出走馬はやや小粒。中心視されているのはアメリカでG1レースを2勝したウエストコーストですが、対古馬のレースではいまだに勝ち星がありません。その点がどう出るかが注目されます。
逆転候補として目されているのはフランスのタリスマニック。昨年のBCターフを制した芝のトップホースが、新たなタイトルを求めてダートのドバイワールドCを選びました。前哨戦としてオールウェザーの馬場で行われたダルシャーン賞を完勝したように、馬場適性については問題ないと言えるでしょう。
いずれにしても昨年5着に終わったアウォーディーには強敵として立ちはだかるでしょう。
G1ホース3頭が出陣! ドバイシーマクラシックの勝算は?
豪華なメンバーが揃ったドバイシーマクラシックですが、日本馬の注目はなんといっても昨年のダービー馬レイデオロ。ジャパンCでは2着に敗れたものの、キタサンブラックには先着。末脚の切れには目を見張るものがあります。
昨年暮れからここを目標に調整してきただけあって、体調は今がまさにピーク。鞍上も主戦のC.ルメールに戻るだけにさらなる前進が見込めます。
また、昨年の宝塚記念でキタサンブラックを負かしてG1ホースに輝いたサトノクラウン。もともとメイダン競馬場の芝コースのような力の要る馬場状態は得意なタイプで、海外レースへの出走も4歳時に香港ヴァーズ制覇で経験済み。エリザベス女王杯を制したモズカッチャンは、有利とされる最内枠を引き当てたことがプラス材料となりそうです。
一方、対するライバルも粒ぞろい。中でも注意したいのは昨年の凱旋門賞で2着に入ったフランスのクロスオブスターズ。力の要る馬場への適性が高く、昨年3月から6戦連続で連対しているという安定感も魅力。日本馬にとって強敵となるに違いないでしょう。
日本馬3連覇の期待がかかる! ドバイターフを見逃すな!!
現在2年連続で日本馬が勝利しているドバイターフ。3連覇を目指して、今年は5頭がエントリーしました。
まず注目したいのは過去2年のドバイターフの勝ち馬であるヴィブロスとリアルスティール。ともにディープインパクト産駒の2頭の武器はなんといっても切れる末脚。ヴィブロスは、昨年と同じように中山記念をステップにしたことで体調が上向き、リアルスティールは1800mの距離のレースでは[4・1・1・1]と高い適性を持っているため、ここでも期待できます。
他にも日本勢では、昨年の香港遠征時に成果を挙げたネオリアリズムや、昨年の秋華賞を快勝したディアドラ、そして先行させると渋太いクロコスミアらと、多種多様なメンバーが揃いました。
またこのレースはライバルとなりそうな出走馬が手薄。日本馬のライバル筆頭に上がっているのは、メイダンの1800mで[2・1・0・0]という成績の、ドバイのベンバトルです。しかし、昨年の英ダービー、キングジョージ6世&クイーンエリザベスSではともに5着と、実績的にはかなり劣ります。日本馬によるドバイターフ3連覇の期待値は、かなり高いと言えるでしょう。
ダート短距離G1最高峰・ドバイゴールデンシャヒーンもチェック!
最後に紹介するドバイゴールデンシャヒーンに出走するのはマテラスカイ。他の日本馬とは違い、G1勝ちはおろか、重賞への出走もわずか1度のみという無名の存在。先行逃げ切りで年明け以来2連勝を飾っていますが、初のG1の舞台がここでは苦戦必至とされているのが現状です。
ここで中心視されているのはダート大国・アメリカのロイエイチ。4歳の夏までは12戦1勝と言う平凡な成績の馬でしたが、去勢をして昨年の4月に復帰して以降は7戦6勝と大ブレイク。昨秋はBCスプリントを制して現役最強スプリンターの座に就きました。ドバイの地でも、その爆発的なスピードを見せることはほぼ間違いないでしょう。
3月31日の夜から見逃せないレースが続くドバイワールドCデー。気になる方は是非チェックしてみてください。