無敗の女王があっさり勝つか、それとも……!?
いよいよ始まる2018年の3歳クラシック戦線。その第1弾として開催されるのが桜花賞。阪神競馬場の芝1600mを舞台に今年は4月8日(日)に開催されます。
3歳牝馬クラシックの第1冠目として知られる桜花賞はマイル戦だけにスピードが重要視されがちですが、一方で阪神の外回りコースを乗り切るだけの持久力も求められるため、毎年ハイレベルな争いが繰り広げられています。そして桜花賞と言えば過去20年の勝ち馬のうち、後にG1レースを制した馬が8頭もいるという出世レースのひとつ。そのため、勝ち馬は将来を嘱望されることも多く、注目度の高いレースとなっています。
そこで、3月25日(日)に発表された最終登録馬の中から注目馬3頭を紹介します。
桜花賞注目馬その1:ラッキーライラック
昨年の最優秀2歳牝馬にして、今年の桜花賞の絶対的本命馬。父オルフェーヴル譲りの切れ味鋭い末脚を兼ね備えていながら、道中は番手に付けて、直線早めに抜け出すというレースセンスの良さが通を唸らせます。そんなラッキーライラックの個性が最も現れたのが、年明け初戦となったチューリップ賞でした。
先行馬たちを行かせて、自身は離れた3番手に付けると勝負所では余裕をもってポジションを上げて行き、直線では早々と抜け出して勝利。この時の上がり3ハロンのタイムは33秒3というメンバー最速のもの。2着に入ったマウレアに並ぶことなく2馬身差をつけて快勝しました。桜花賞と同じコースで行われた前哨戦でこれだけのレースを見せた以上、桜花賞はどんな勝ち方を見せるかが焦点となっています。
桜花賞注目馬その2:アーモンドアイ
ラッキーライラックが圧倒的な力を見せ、ほとんどの馬との勝負付けを済ませている中、未対戦の大物となったのが、新種牡馬ロードカナロア産駒のこの馬。2歳夏と、早めのデビューながら、余裕を持ったローテーションを組まれて年明けのシンザン記念の時点ではまだ2戦1勝という実績がない状態でしたが、そのシンザン記念は直線で豪快に差し切るという強さを見せて勝利。クラシック候補生に名乗りを上げました。
今回はシンザン記念から3ヵ月ぶりの実戦となることが不安視されていますが、過去10年、シンザン記念で馬券圏内に入った牝馬は桜花賞でも[3・0・0・0]と相性抜群。さらにこの馬自身も間隔を2~3ヵ月以上開けたローテーションで好走していることもあり、大きなマイナスポイントにはならないでしょう。
桜花賞注目馬その3:リバティハイツ
こちらもラッキーライラックとは未対戦の新鋭。今年の2月の時点では3戦1勝という成績で桜花賞の出走すら危ぶまれていましたが、格上挑戦で臨んだ桜花賞トライアルのフィリーズレビューで一気に爆発しました。
このレースは8番人気で迎えましたが、スタートから先団を見て追走する形をとり、直線では馬群のスペースがうまく開いたところを見つけて一気にスパート。そして2着のアンコールプリュらとの叩き合いを制して見事に勝利。並ばれても抜かせないという勝負根性はラッキーライラックにはないものなので、大きな武器になることが期待されます。
その他にも、2011年に牡馬クラシック三冠制覇を達成した名馬オルフェーヴルの全妹であるデルニエオールやフェアリーSで重賞初制覇を飾ったプリモシーンらが出走を予定している今年の桜花賞。牝馬クラシック第一冠目となる重要なレースだけに注目度も高くなっています。今年の桜の女王の栄冠はどの馬に微笑むのでしょうか?
◆2018年桜花賞最終登録馬
- アーモンドアイ(18年シンザン記念)
- アマルフィコースト(17年中京2歳S)
- アリア ※除外対象
- アンヴァル(17年福島2歳S)
- アンコールプリュ(18年フィリーズレビュー2着) ※優先出走権
- イサチルルンルン ※除外対象
- コーディエライト(17年ファンタジーS2着)
- サヤカチャン(17年アルテミスS2着)
- シグナライズ ※除外対象
- スカーレットカラー(17年フェアリーS2着)
- ツヅミモン(18年シンザン記念2着)
- デルニエオール(18年フィリーズレビュー3着)※優先出走権
- トーセンブレス(18年フラワーC2着)
- ハーレムライン(18年アネモネS)※優先出走権
- ファストライフ ※除外対象
- フィニフティ(18年クイーンC2着)
- プリモシーン(18年フェアリーS)
- マウレア(18年チューリップ賞2着)※優先出走権
- モルトアレグロ(18年紅梅S)
- ラッキーライラック(17年阪神JF)※優先出走権
- ラブカンプー ※除外対象
- リバティハイツ(18年フィリーズレビュー)※優先出走権
- リリーノーブル(17年阪神JF2着)※優先出走権
- レッドサクヤ(18年エルフィンS)
- レッドレグナント(18年アネモネS2着)※優先出走権