桐生祥秀が日本生命と所属契約!「世界の舞台でファイナリストに」

日本生命保険は12月13日、陸上男子100mの日本記録保持者(9秒98)で、リオ五輪陸上4×100mリレー銀メダリストである桐生祥秀選手(東洋大4年)と2018年4月1日から所属契約を締結したことを発表しました。同日、都内で記者会見があり、桐生選手らが締結に至る経緯などを説明しました。

所属契約締結に桐生選手「ホっとした」

桐生選手
自ら所属契約締結を説明する桐生選手=2017年12月13日

日本生命保険は12月13日、陸上男子100mの日本記録保持者(9秒98)で、リオ五輪陸上4×100mリレー銀メダリストである桐生祥秀選手(東洋大4年)と2018年4月1日から所属契約を締結したことを発表しました。同日、都内で記者会見があり、桐生選手らが締結に至る経緯などを説明しました。
 

日本生命の説明によると、社員として入社するのではなく、複数年にわたる「所属契約」とのこと(土江コーチは「社員にならないという点では「プロに近い契約」と説明しています)。同席した土江寛裕東洋大学陸上競技部短距離部門コーチが引き続きコーチを務め、現在も拠点としている東洋大で練習を続けることとなります。記者会見で桐生選手は、所属契約締結に「ホっとした」と語り、「当面の目標は2020年の東京五輪に出場し、世界の舞台でファイナリストとして戦えるようになりたいと思います」と決意表明しました。
 

日本生命は「目標を達成できるようにサポートしていく」

桐生
右から土江コーチ、桐生選手、筒井社長、光本正オリンピック・パラリンピック推進部長

日本生命には野球部や女子卓球部はありますが、陸上選手と専属契約を結ぶのは初めて。同社は、東京2020オリンピック・JOCのゴールドパートナー(生命保険)として、「Play,Support.~さあ、支えることを始めよう。~」をスローガンに掲げています。
 

筒井義信社長は桐生選手との契約について「2020年の東京五輪で決勝の舞台に立つこと、またメダルを獲得することが目標だと聞いています。日本生命として、納得のいくパフォーマンスができ、そして目標を達成できるようにサポートしていく決意です」と述べました。
 

進路決定に1年…日生との契約を決めた理由は?

土江コーチ
二人三脚で歩んできた土江コーチ。この4年間は「苦しかった」と語りました

同席した土江コーチは「進路決定に1年以上かけて検討」してきたことを明かし、既存の陸上部がある企業からも話がありながらも、「桐生をきっかけに陸上競技に興味をもってもらう機会を作れる」(土江コーチ)ということで日本生命との契約に至った経緯を説明。桐生選手も、日本生命を選んだ決め手について「日本生命は全国に拠点があること。各地で陸上教室などを開き、『桐生選手のように、陸上選手になりたい』という子どもがいればうれしいですし、子どもたちに夢を持ってもらえる存在になりたい」と話しました。
 

日本生命では野球部と女子卓球部の選手らが各地の子どもたちを対象にした野球教室や卓球教室を開催している実績もあり、こうしたことが桐生選手の所属契約締結を後押ししたことが伺えました。
 

ゆずと共演?CM出演オファーも

筒井社長

記者会見中、桐生選手は「日本生命のCMといえば『ゆず』さんが出演されていますが、僕は小学生の頃から、試合の時やアップ中に聞く曲が『ゆず』さんの『栄光の架橋』。もし機会があればCMに出たい」と筒井社長ら日本生命関係者にオファーする場面も。
 

同社のオリンピック・パラリンピック推進部長の光本正さんは「(日本生命の創業者が彦根商人であり、桐生選手が彦根出身であるという)彦根のご縁とともに、これも何かご縁。是非前向きに、日本生命・桐生選手×ゆずを検討していきたい」と話していました。
 

日生・桐生のデビュー戦は未定も…2018年は200mに挑戦

桐生選手はすでに冬季練習を始めていますが、日生所属でのデビュー戦については「シーズンの初戦を海外にするか、国内にするか決めていない」としながらも、「去年と同じようなトレーニングだけでなくケガをした時のトレーニングがあったからこそ『9.98』が出たので、これを加えながら練習しています」と充実した様子。土江コーチも、「来年は200mに積極的にチャレンジしたい。200mに取り組むことで100mが変わることがあり、伊東(浩司)選手や末續(慎吾)選手も200mが走れるかどうかで100mも変わっている」と話していました。

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