西武鉄道Sトレイン第3弾、拝島ライナー来春運転開始

40000系電車の外観
40000系電車の外観


西武鉄道は、11月20日に、2018年3月より、西武新宿~拝島間で、有料座席指定列車「拝島ライナー」の運転を開始すると発表した。
 

Sトレインは、2017年3月末より運転が開始された有料座席指定列車であり、目下、平日は、通勤用として、所沢から西武池袋線、西武有楽町線、東京メトロ有楽町線経由で豊洲までの往復、土休日は、行楽用として、西武秩父と元町・中華街の間を、西武池袋線、東京メトロ副都心線、東急東横線などを経由して運転している。

クロスシート時の車内
クロスシート時の車内


Sトレインに使われる車両は、40000系電車で、通勤車両ではお馴染のロングシートと特急レッドアローなどで使われるクロスシートのどちらにも変換できるデュアルシートとなっている。通常はロングシートとして使い、座席指定のSトレインとして走る時だけ、クロスシートになる。
 

先頃、40000系車両が増備されたので、上記の運転区間のSトレインの本数が増えるのかと思っていたら、意外にも、新たなルートが開設されると発表され、驚いている。もっとも、西武池袋線ばかりではなく、西武新宿線にもSトレインを走らせてほしいとの要望は沿線の利用者からも寄せられているので、それに応えたとも言える。
 

ライバルはJR?「西武新宿~拝島間」になったワケ

Sトレインには電源コンセントやドリンクホルダーが設置されている
Sトレインには電源コンセントやドリンクホルダーが設置されている


西武新宿線では、西武新宿と本川越の間に有料座席指定特急「小江戸号」が、夕方以降、30分に1本というかなりの密度で運転されている。帰宅ラッシュ時の有料座席指定列車としては「小江戸号」が定着しているので、Sトレインを走らせるとすると、新宿線の途中駅である小平駅から分岐する拝島線に直通するルートになることは、充分納得できる。
 

西武鉄道では、2011年から2014年にかけて、西武新宿から拝島線経由で拝島へ向かう臨時特急を期間限定で運転した実績がある。車両は、レッドアローを用いて、夜間の片道運行、座席指定列車だった。「レッドアロークラシック運行記念」「西武鉄道創立100周年記念」などと銘打っていたものの、定期的に座席指定列車を走らせる需要があるかどうかの調査や布石だったのであろう。
 

新宿と拝島の間には、JR東日本が中央線と青梅線経由で、「青梅ライナー」を朝方上り1本、夜間に下り3本走らせている。東京駅と青梅駅を結ぶ特急形車両を使った着席保証列車であり、新宿と拝島の間の所要時間は、38~43分である。また、近い将来、2階建てグリーン車を快速電車に連結する予定がある。新宿~拝島間のゆったり通勤では、JRが優位に立っているので、これに対抗するためにも「拝島ライナー」の新設は意義のあるものになると思われる。
 

立川市、昭島市周辺の通勤客は必見かも

拝島行きという表示つきの40000系
拝島行き40000系のイメージ(画像提供:西武鉄道)


「拝島ライナー」の列車ダイヤ、停車駅、料金は未発表であるが、「青梅ライナー」との競争を考えると、当初、2~3本の設定ではないだろうか?停車駅は、2011年~2014年にかけての臨時特急の停車駅から類推すると、東大和市、玉川上水の両駅は、確実かと思われる。
 

2014年の臨時特急は、田無駅と小平駅にも停車していた。両方の駅あるいは、どちらかに停まれば、普通電車に乗り継いで、その先の新宿線沿線のユーザーにも恩恵があろう。拝島線の3駅だけでは満席にはならないというのであれば、停車の可能性はあるだろう。
 

ロゴ
拝島ライナーのロゴ(画像提供:西武鉄道)


臨時特急が停車した実績はないけれど、小川駅にも停車すれば国分寺線に乗り換えて、鷹の台駅、恋ヶ窪駅あたりに住んでいる人をも取り込める。玉川上水駅で多摩モノレールに乗り換えれば立川駅の北側に住んでいる人もJRから西武拝島線に宗旨替えすることもあるかもしれない。いずれにせよ、西武拝島線沿線のみならず、立川市、昭島市あたりの通勤客にとっては気になる列車の登場と言えるのではないだろうか?
 

2018年春には、京王線の座席指定列車もデビューする。多摩地区では、有料座席指定列車の熱い戦いが始まろうとしている。
 

画像提供=西武鉄道広報部