公演中の市川海老蔵さんが会見
歌舞伎俳優・市川海老蔵さんの妻で、乳がんで闘病中だったフリーアナウンサーの小林麻央さんが死去したことが23日、分かりました。34歳でした。葬儀・告別式の日取りは未定とされています。
参照:
海老蔵さんは「市川海老蔵 第四回 自主公演 ABKAI 2017
~ 石川五右衛門 外伝 ~」(東京・Bunkamuraシアターコクーン)に出演中。23日は昼の公演後、記者会見を開きました。
海老蔵さんは22日夜の公演後、麻央さんの母親から具合が悪いと連絡を受けて慌てて帰ったといいます。海老蔵さんは息を引き取る瞬間について、「これは本当に不思議な話ですけど、息を引き取る瞬間を私は見ていました。愛してると言って、そのまま旅立ちました」と涙ながらに述べました。
2016年6月に闘病が発覚、在宅医療を受けていた
麻央さんが乳がんを患っていることは昨年(2016年)6月に一部スポーツ紙で報じられ、海老蔵さんが9日、都内で記者会見を開き、闘病中であることを明かしました。その時、麻央さんの乳がんは、人間ドックで発覚し、闘病はその当時で1年8カ月に及んでいたと海老蔵さんは話していました。
その後、麻央さんは肺やあごなどへの転移を公表していましたが、今年5月末からは本人の希望で在宅医療を受けていました。
7月3日に東京の歌舞伎座で始まる「七月大歌舞伎」に長男・勸玄くん(4)が史上最年少での宙乗りに挑戦する予定で、それを麻央さんは励みにしてきたといいます。目前に迫りながら叶わなかったことが悔やまれます。
「なりたい自分になる」ブログを立ち上げ反響
麻央さんは2016年9月、ブログ『KOKORO.』を立ち上げました。「癌の陰に隠れないで」という医師の言葉から「なりたい自分になる」と、闘病生活や病への思い、家族とのやりとりをつづってきました。このブログに対しての反響は大きく、イギリスのBBCは、世界中から影響力を持ち人の心を動かす女性100人を選ぶ「100 Women(100人の女性)」の一人に選びました。
記者会見で海老蔵さんは、麻央さんは完治したら乳がんや乳がんにともなう病に対して「救いになれる存在」になりたいという思いを持って闘病をしており、ブログの更新もそうした思いから始めたと明かしていました。また、同じ病気に苦しむ人と気持ちを分かち合う姿に、多くのことを学んだと海老蔵さんは述べていました。
実際に、こうした麻央さんの発信により乳がんへの理解や健康診断への関心は高まったと言えるのではないでしょうか。All Aboutでは、麻央さんのニュースが報じられて以降、乳がんに関連する記事が多く読まれました。麻央さんの思いをくみ、改めて乳がんについての理解や早期発見につながってほしいものです。
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