6月15日は「暑中見舞いの日」!制定の由来は?いつ送るのが良い?

6月15日は「暑中見舞いの日」。なぜこの日に制定されたのでしょうか?せっかく「暑中見舞いの日」なので、この夏送る暑中見舞いの準備を始めてみては。いつ送るのが良いのでしょうか?書き方やマナーについてまとめました。

「暑中見舞いの日」の由来は……?

はがき

6月15日は「暑中見舞いの日」。これは1950年に当時の郵政省が「暑中見舞用郵便葉書」を発売したことに由来するようです。
 

デジタル化や虚礼廃止といった時代背景に加え、2017年6月1日にあったはがきの値上げもあり、「暑中見舞いにとっては逆風」ともいえますが、堅苦しく考えず、相手の健康を気遣い思いやったり、自身の近況を報告したりするために、暑中見舞いを書いてみてはいかがでしょうか。

参照:2017年6月1日改定、郵便はがき23年ぶりの値上げ理由
 

これに関連して、和文化研究家の三浦康子氏はAll Aboutの『目からうろこの「暑中見舞い」』で、暑中見舞いのマナーや書き方、出す時期などについて解説をしています。「暑中見舞いの日」の6月15日、復習してみてはいかがでしょうか。
 

**********
 

暑中見舞いの由来

暑中見舞いは、お盆の贈答習慣に由来するといいます。
 

「かつてはお盆に里帰りする際に、祖霊へのお供えものを持参する風習がありました。それがお世話になった方への贈答習慣になっていき、やがて簡略化され、手紙で済ませるようになったのが現在の暑中見舞いです」(三浦氏)
 

なお、この「お盆の贈答習慣」はお中元へと受け継がれています。よって、お中元の時期を過ぎると、「暑中見舞い」として贈るのだといいます。
 

「暑中」とは?暑中見舞いを出す時期

三浦氏によると、「暑中」とは、夏の暑い時期という意味。二十四節気の小暑と大暑の時期を指す場合や、夏の土用を指す場合があるといいます(夏の土用は、にあたります)。
 

  • 小暑:7月7日ごろ~大暑までのおよそ15日間(7月7日ごろ~7月22日ごろ)
  • 大暑: 7月23日ごろ~立秋までのおよそ15日間(7月23日ごろ~8月6日ごろ)
  • 夏の土用:立秋前のおよそ18日間。小暑の終盤~大暑の時期にあたる(7月20日ごろ~8月6日ごろ)
  • 立秋:8月7日ごろ~処暑までのおよそ15日間

なお、日付はその年によって異なります。2017年は下記のような暦になっています。

  • 小暑:7月7日
  • 土用:7月19日
  • 大暑:7月23日
  • 土用の丑の日:7月25日
  • 立秋:8月7日

「暑中見舞い」を出す時期は、小暑~立秋前まで、あるいは夏の土用とされています。しかし、梅雨の最中では的外れとなってしまうため、「暑中見舞い」は梅雨明け後から立秋までに、立秋を過ぎたら「残暑見舞い」を出すようにして、8月末までには届くようにするべきだといいます。
 

暑中見舞いの書き方

はがき

書き方は相手によって変わりますが、三浦氏によると以下のような構成で文面を作ると書きやすいとしています。なお、残暑見舞いも同様といいます。

  1. 暑中(残暑)見舞いの挨拶
  2. 相手の安否を気遣うことばや無沙汰をわびることば
  3. 自分の近況など
  4. 相手の健康や息災を祈ることば
  5. 後付(日付、差出人名など)

 

<書き方の参考に>

  

気を付けたいマナーと工夫の仕方

暑中見舞いを書くにあたり、三浦氏は以下のようなマナーに気を付けるように述べています。

  • 相手を立てて書くことが大切。話題の順番は相手→自分に
  • 書く位置は相手の名前や話題が、自分よりも下にならないように
    NG例:「私は元気ですが、そちらはいかがでしょう」
     

なお、三浦氏は、暑中見舞いを楽しむポイントとして

  • 本当に書きたいと思う人に書く
  • 絵はがきにしてみる
  • 旅先から出す

といった工夫方法も提案しています。
 

<書き方の参考に>

【関連リンク】

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