カフェイン中毒で死亡する人も…

カフェインについてのニュースが相次いでいます。
 

CNNやBBCによると、アメリカ・サウスカロライナ州の高校で、4月に16歳の男子生徒が授業中に突然倒れ死亡した原因として、地元検視当局が5月15日、短時間に大量のカフェインを摂取したことによる心臓の異常から不整脈を起こした可能性が高いと発表したと報じられています。
 

また、12日には朝日新聞が、「カフェインを多く含んだ眠気防止の薬や清涼飲料による中毒で、2011年度からの5年間に少なくとも101人が病院に運ばれ、うち3人は死亡したことが、日本中毒学会の実態調査でわかった」と報じています。
 

参照:カフェイン中毒、5年で101人搬送 若者中心に乱用?(朝日新聞)

 

日常的にコーヒーを飲む人はどうすればいい?

普段からコーヒーやエナジードリンクを飲む習慣がある人にとっては「カフェイン中毒」に恐怖感を抱く人もいるのではないでしょうか。危険のある症状や対処法などについて、All Aboutの複数の医師が解説をしています。
 

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そもそもカフェインの作用とは

心臓血管外科専門医の米田正始氏はAll Aboutの『コーヒーやエナジードリンク…カフェイン中毒の予防法』の中で、コーヒー中毒について説明しています。
 

コーヒー

米田氏によると、カフェインには、「アデノシン」という物質を抑える作用があると説明しています。アデノシンには神経に信号を伝えにくくする働きがあるため、カフェインを摂取すると、

  • 神経がしゃきっとする
  • 疲労感がやわらぐ
  • 思考力や注意力が高まる感じがする

といった作用があります。
 

摂取が1日250mgを超えると

カフェインの摂取が1日250mgを超えると、以下の症状が出る場合があるようです。

  • 焦燥感や興奮
  • 睡眠障害
  • 吐き気
  • 頻尿
  • 頻脈(脈が速くなる) など
     

カフェイン中毒とは?

救急車

カフェインの過剰摂取による「カフェイン中毒」になると下記のような症状が表れるというので、注意をしてください。
 

■カフェイン中毒による精神症状

  • 落ち着きがなくなる
  • 緊張する
  • よくしゃべる
  • 不安になる
  • 気分が高ぶる
  • 不眠症になる  など

「重症のケースでは、錯乱や妄想、幻聴、パニック、さらには自殺行為に及ぶこともあるようです。もともとうつ病や不安障害、パニック障害をお持ちの方は注意が必要です」
 

■カフェイン中毒による身体症状

  • 胃痛
  • 吐き気、嘔吐
  • 心臓症状(脈が速くなる、乱れる、動悸、重症の場合は心室細動など)
  • 頻尿
  • 手の震え
  • むずむず感
  • 重症の場合は、
  • けいれん
  • 歩行困難
  • 頭痛   など
     

なお、カフェインの致死量は5~10g程度だそうです。
 

コーヒー1杯にどれぐらいカフェインが入ってる?

米田氏によると、カフェイン量の目安は以下の通り。

  • レギュラーコーヒー  100~150mg(1杯)
  • 玉露         150mg(150ml)
  • エスプレッソコーヒー 140mg(50ml)
  • ドリップコーヒー   135mg(150ml)
  • 栄養ドリンク     50mg(100ml)
  • コーラ        50mg(500ml)
  • ココア        45mg(150ml)
  • 紅茶、ウーロン茶   30mg(150ml)
  • ほうじ茶、緑茶    30mg(150ml)
  • 玄米茶        15mg(150ml)
  • エナジードリンク   (商品による)80mg ~375mg
     

「コーヒーを例にとるならば、少々がぶ飲みしてもいのちには支障ない量に見えるでしょうが、その方の体調や体力、状況によってはもっと少ない量でいのちを落とす恐れはあるでしょう。たとえば睡眠不足(これ自体が不整脈を増やします)で、もともと不整脈も出ていて、他に心臓病その他の病気を持っているなどの状況ではもっと少ないカフェイン量でも事故は起こり得ると思います」(米田氏)
 

カフェイン中毒の治療法と予防

カフェインを抑える薬はないので、重症の場合は、入院し集中治療室などで症状を抑え、全身を守りながらカフェインが体から抜けるのを待つことになります。
 

カフェインを抑える対処法がない以上は、中毒にならないようにカフェインの危険性を考えながら摂取することが重要になります。
 

米田氏は、

  • 1日に摂取するカフェイン量を意識して飲むこと
  • 摂取量には錠剤その他のカフェインも含まれることを忘れない

などを挙げています。また前述のように、自身の体調や睡眠不足など状況に合わせ、必要に応じて摂取を減らすことを考えることも重要です。
 

カフェイン中毒とは別に、「依存症」にも注意

逆に、コーヒーなどを飲みたいのに飲めなかった場合に支障や不具合が生じていたら、「カフェイン依存」になっているかもしれません。これに関しては、All Aboutのメンタルヘルスガイドを務める中嶋泰憲氏が『コーヒーの飲みすぎは、カフェイン中毒?』で解説をしています。
 

中嶋氏によると、カフェイン依存の特徴的な症状は頭痛。その他には、

  • 体がだるかったり、頭がぼんやりしたりする
  • 不安になったり、気持ちが落ち込んだりする
  • 悪心や嘔吐が起こる

といった症状がある場合も。上記の内1つでも症状が見られたら、カフェイン依存の可能性があるといいます。
 

症状は、カフェインを最後に摂取した12~24時間後に出現し、症状のピークは1~2日後。1週間程度で症状は収まるようです。
 

「コーヒーを止めるつもりなら、急に止めてしまうと気分がひどく落ち込むこともありますので、1~2週間ぐらい時間をかけて、徐々に量を減らしていくのが安全です」(中嶋氏)
 

【関連リンク】

コーヒーやエナジードリンク…カフェイン中毒の予防法

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