国交を断絶した国々 ドーハとの空路はすべて運休中
先日、サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)、エジプト、バーレーンの4ヶ国が、カタールとの国交断絶を宣言した。同時に、カタールとの陸路、海路、そして空路のすべての交通も遮断される事態となった。それに合わせ、カタールと上記4ヶ国を結ぶ便は6月半ば現在、すべて運休となっている。カタール航空を利用する際などは注意が必要だ。
参照:アラブ4カ国がカタールと断交 中東情勢混迷も(共同通信)
カタール航空は、日本便では、羽田とカタールの首都ドーハ、そして成田とドーハの便を運航する。特に、ドーハのハマド国際空港は中東随一のハブ(拠点)空港となっており、ドーハ乗り継いで欧州や中東アフリカなどにビジネスや観光などで利用する日本人も多い。
航空会社は未使用航空券を払い戻しや変更で対応する
そのカタール航空の公式ホームページには現在、サウジアラビアをはじめとした上記4ヶ国との便を当面の間運休することが掲載されている。
もし、日本からドーハで乗り継いでエジプトやドバイに向かうなど、ドーハ乗り継ぎで上記4ヶ国の発着便の予約を持っている場合、注意が必要だ。例えば、カタール航空の場合、未使用航空券の払い戻し、もしくは目的地と到着地の変更(カタール航空が運航する最も近い代替地)を、無料で1回のみ対応している。旅行会社を利用するツアーなどで連絡がない場合、旅行会社に早急に問い合わせるなどして欲しい。
また、日本との直行便があるUAEのエミレーツ航空とエティハド航空をはじめ、LCCのフライドバイやエアアラビアなどもドーハ発着便を運休しており、上記4ヶ国からカタールへの入国もできない。これらのルートの航空券を持っている場合も、それぞれの航空会社が未使用航空券の払い戻しや変更などの対応を行っている。
カタール航空は飛行経路を変更してフライト時間が長めに
一方、サウジアラビアとエジプトなどは、カタールの航空機が国内の空域に入るのも禁止した。そのため、カタールの航空機はサウジアラビア上空などを飛行できず、現在、大きく迂回するルートで運航しているため、通常よりも飛行時間がかかっている状況だ。
さらに、イエメンやモルディブなどもカタールとの国交断絶を発表している。今後もなんらか動きがある可能性もあり、治安も含めて予断を許さない。カタールおよび中東諸国を訪問また経由する場合でも、外務省が発表する情報、国際ニュースなどを逐一チェックして欲しい。
なお、筆者はドーハの空港などを利用する際は外務省の「たびレジ」に登録して情報を得られるようにしたり、インターネットやテレビで国際ニュースをチェックしたりするようにしているので、参考にしてほしい。
【関連リンク】