「Bリーグ」のサイトにサイバー攻撃…
チケット販売大手の「ぴあ」は25日、同社が運営を受託しているプロバスケットボール「B.LEAGUE(Bリーグ)」のチケットサイトとファンクラブ受付サイトにサイバー攻撃があり、不正アクセスによって利用者の個人情報が流出した可能性のあると発表した。
参考:ぴあ株式会社『不正アクセスによる、個人情報流出に関するお詫びとご報告』
すでにカードの不正使用で、630万円分の被害
流出した情報は、住所や氏名、電話番号、生年月日、ログインID、パスワード、メールアドレスの登録情報の合計154,599件。さらに、同サイトでクレジットカード決済を利用した人のカード会員名やカード会員番号なども流出しているとされ、21日時点で、クレジットカードの不正使用が197件、630万円分の被害が出ている。
「ぴあ」の不正流出は、3月中旬に、利用者のツイッター上に、「海外でクレジットカードを不正に使用された」といった複数の書き込みがあり、調査を開始し、判明したという。身に覚えがない請求書などによって、カードの不正利用が判明し、焦る場合があるかもしれない。その場合、どのように対処すればよいのだろうか。また、日ごろから注意をすればよいのだろうか。これに関してカード評論家の岩田昭男がAll Aboutの『身に覚えのない請求書がきたら?』で解説をしている。
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身に覚えがない請求書。多くは思い違いだが…
岩田氏によると、利用代金明細書に使った覚えのない利用内容が記載されていた場合、多くの場合が思い違いのこともあり、利用控え(売上票の控え)と照らし合わせて確認してみることが大切だとしているが、緊急に対応しなければならない時もあるとしている。
それは、明細書に行ったこともない都市名、聞いたこともないショップ名が記載されている場合だという。また、「さきほど、海外の○○で買物をされましたか?」とクレジットカード会社からの電話で気づかされることもあるという。
カードが手元にあっても犯罪に巻き込まれた可能性も
カード自体が盗まれたり、紛失したりしていなくても、今回のような不正アクセスのほか、機械などを使ってカード情報を盗み取られ(スキミング)、偽造されたカードが使われているケースもある。また、偽サイトに誘導され(フィッシング)、入力してしまったカード番号を盗み取られると言ったケースも想定される。
「これらは明らかにカード犯罪に巻き込まれたことを意味しています。いずれの場合も明細書が来るまで気づきにくいですが、気づいたらすぐにカード会社や警察に連絡をしなければいけません」
なお、日本クレジット協会によると、平成26年のクレジットカード不正使用被害は、偽造カードで18.4億円、番号盗用被害額で59.7 億円だったという。
不正利用はカード会社が補償してくれる場合も
一方、仮にクレジットカードを不正使用されても、多くの場合カード会社が補償してくれると岩田氏は説明する。カード会社に連絡した日から60日前にさかのぼりそれ以降の損害が対象となる。
ただし、登録している暗証番号が使われていた場合や、カードの署名欄にサインがなかった場合、そのほかカード会員に故意または重大な過失があると判断された場合には補償されないこともあるという。なお、補償の適用、内容についてはカードごとに異なる。
「生年月日、電話番号、その他「1234」「1111」「0000」など推測されやすい番号を登録されている人は、この機会に変更しておくことをおすすめいたします」
日ごろから注意すること
補償の有無にかかわらず、被害から身を守るためには、「クレジットカードをきちんと管理すること」は重要だと、岩田氏は指摘し、下記のような点に日ごろから注意するよう述べている。
- 利用控え(売上票)はきちんと保管する
- ECショッピングでの利用内容をメモする
- 明細書に目を通し、たとえ見覚えのない請求が来ても迅速に対応できるようにする
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