ひき逃げなどの疑いで書類送検されていた
東京地検は6日、昨年12月に乗用車を運転中にタクシーに衝突して運転手にけがを負わせ、逃走したとして道交法違反(ひき逃げ)と自動車運転処罰法違反(過失傷害)の疑いで書類送検されていたお笑いコンビ「NON STYLE(ノンスタイル)」の井上裕介さんを不起訴処分にしたという。各社が報じている。
テレビでよく聞く「書類送検」や「不起訴処分」という言葉だが、どのような意味があるのだろうか。不起訴処分になると、今後はどんな生活を送ることになるのか。これに関して弁護士の今西順一氏がAll About NEWSの『松本伊代と早見優が書類送検…よく聞く「送検」は法律用語ではない』で解説をしている。
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書類送検とは
今西氏によると、書類送検というのはマスコミ用語で、法律にはないという。
「一般的に、ある犯罪が発生して、捜査機関(主に警察)が捜査を開始し、被疑者がこの人で、こんな被疑事実で・・・と証拠を収集していくわけです。この一連の作業は、最終的にその被疑者の刑事処分を決定するために行っています。刑事処分はおおざっぱに分けると起訴(裁判にする)と不起訴(裁判にしない)の2つです。そして、刑事処分は、必ず検察官が決定することになっています」
つまり、捜査機関は、捜査を開始した後に、被疑者はこの人で、被疑事実を証拠とともに、検察官に送致する。送致を受けた検察官は、引き続いて行われる捜査の状況を見つつ、刑事処分をどうするか決めることになる。
なお、送検には以下の2パターンがある。
- 被疑者が逮捕されている場合の送検
- 逮捕されていない場合の送検=書類送検
書類送検されると?不起訴処分のその後は…
書類送検された後は、捜査が引き続き行われた上で、検察官によって刑事処分(起訴・不起訴の判断)が行われることになる。
起訴となれば刑事裁判が始まる。その場合、被告人は法廷に出頭する必要がある。逮捕勾留されていない時、被告人は自宅から裁判所に向かうことになる。
不起訴になれば、それにより刑事処分は完了するので、それまで通りの生活を以後も続けることになると今西氏は説明している。
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