2018年春卒業予定の大学生らの採用に向けた企業説明会が1日、解禁され、学生の就職活動が本格的にスタートした。
企業の採用活動を支援するサイト「JOBRASS新卒」を運営する株式会社アイデムの人と仕事研究所では、2018年卒学生の新卒採用を行なう企業の新卒採用業務担当者901名を対象に調査を実施。2018年卒業者のスケジュールや採用予定数など、採用活動に関する傾向を発表した。
採用活動のスケジュールは早まる傾向に
2018年卒業者の採用活動は、例年よりもさらに早い動き出しとなっているよう。企業に、2018年卒新卒採用活動の2月1日時点での状況を聞いたところ、準備や広報も含め「既に行なっている」企業が66.1%、「まだ何も行なっていない」企業が33.9%となった。
「エントリー・応募受付開始時期」は、「2017年3月」が14.4%と最も多い。“広報活動解禁”となる3月より前(「2016年7月以前」から「2017年2月」までの期間)にエントリー・応募受付を開始した企業は、合計で52.1%となった。
“選考活動解禁”となる6月以前に面接選考を開始する予定と回答している企業は6割以上、「内定を出し始める時期」は「2017年6月」が最も高く、9.3%となったが、“選考活動解禁”の6月より前に内定を出し始める企業が合計で57.6%。実際に採用活動を行なっている企業で、既に内定を出している企業は半数以上に上っており、前年調査と比較すると、総じて動き出しが早くなっているといえそうだ。
採用予定人数は約半数の企業が「増やす予定」
2018年卒新卒採用活動における採用予定人数が、前年の2017年卒と比べてどのようになっているかを聞いた。全体では、「増えた」36.7%、「減った」15.3%、「変わらない」47.9%となった。前年調査と比較すると、「増えた」が13.7ポイント増加した。また、前年と同様に「増えた」企業が「減った」企業を上回っている。
新卒の女性社員の採用枠を増やす予定かという質問に対しては、「増やす予定」37.7%「増やさない予定」30.0%となり、いずれも前年より増加。業種別に見ると、「通信業・情報サービス業」では「増やす予定」が44.6%と他の業種よりも高い。従業員規模別に見ると、「増やす予定」と回答した企業の割合は、規模が大きくなるほど高くなる傾向があり、「3,000人以上」の企業では、半数近い46.3%が「増やす予定」と回答している。
採用予定人数が「前年よりも増えた」とする企業が多い傾向にあり、その採用意欲の高まりが、先手を打つ企業の増加につながっている、というのが2018年卒新卒採用活動の特徴といえそうだ。
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