東京都心から伸びる6つの高速道路を結ぶ
圏央道(首都圏中央連絡自動車道)の境古河IC(茨城県猿島郡境町)~つくば中央IC(茨城県つくば市)間の約28.5kmが、2017年2月26日(日)に開通する。これにより、東京都心から放射線状に伸びる東名、中央、関越、東北、常磐、東関東の6つの高速道路が圏央道で結ばれることになる。
圏央道とは?
圏央道は、神奈川県横浜市金沢区から東京、埼玉、茨城を経て、千葉県木更津市に至る環状道路。
1996年に東京の青梅IC~埼玉県の鶴ヶ島JCT間が開通したのを皮切りに工事が進められ、現在、神奈川県の茅ヶ崎JCT~境古河IC、つくば中央IC~千葉県の大栄JCT、松尾横芝IC/JCT~木更津JCTがそれぞれ開通している。
圏央道開通前は、例えば東名道方面から関越道方面に抜ける場合、慢性的に渋滞が発生する都心を経由しなければならなかったが、圏央道開通により、距離的にも時間的にも大幅な短縮が図られた。また、圏央道の沿線には、湘南エリアの海、高尾山、川越(鶴ヶ島JCTから1区間)、筑波山などの観光地もあるため、観光の促進も期待される。
境古河~つくば中央開通で何が変わるのか
今回の境古河IC~つくば中央IC間の開通で、便利になるのはもちろんだが、具体的には何が変わるのだろうか。
1つ目は、東関道へ直結するため、圏央道沿線地域から成田空港への車でのアクセスが格段に良くなる。大栄JCTから成田空港までは、東関道、新空港道を経由すれば、わずか10分ほどだ。
2つ目は、常磐道・東関道との直結により、茨城県、千葉県への観光等のアクセスが改善される。例えば、今まで関越道、東北道方面からつくばへアクセスするなら、東京外環道経由だったのでかなり短縮されることになる。これはもちろん逆もしかりで、茨城、千葉方面から東北道、関越道方面へのアクセスも良くなる。
とくに、茨城の観光地は、新横綱・稀勢の里が牛久市出身であることや、「鹿島アントラーズ」が2016年シーズンは6年ぶりにJリーグ優勝したこと、さらに、有村架純がヒロインを演じるNHK朝ドラ「ひよっこ」(4月3日~)は茨城県北部がロケ地となるなど、最近話題が多いことも相まって、観光客が増えるのではないかと思う。
なお、2月18日(土)から3月31日(金)は、水戸の偕楽園(かいらくえん)で「梅まつり」も開催される。新しく開通した高速道路を使って、観梅に出かけてみるのもいいのではないか。