インフルエンザ、全国で「警報レベル」に…予防法と感染時の対策は

国立感染症研究所は2月3日、1月23日~1月29日の1週間に全国の医療機関を受診したインフルエンザ患者は約201万人と推計されると発表した。全国的に「警報レベル」となったとみられている。インフルエンザが全国的に流行している機に、改めて予防や重症化を防ぐ方法について確認しておきたい。

インフルエンザの患者が約201万人に…

国立感染症研究所は2月3日、1月23日~1月29日の1週間に全国の医療機関を受診したインフルエンザ患者は約201万人と推計されると発表した。前週の推計値である約161万人から増加したことになる。また、全国約5,000のインフルエンザ定点医療機関の平均患者報告数が39.41となっており、前週の28.66よりも増加。これにより、全国的に「警報レベル」となったとみられている。
 

参照:

インフルエンザが全国的に流行している機に、改めて予防や重症化を防ぐ方法について確認しておきたい。これに関して、医学博士の清益功浩氏がAll Aboutで以下のように解説している。
 

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インフルエンザの基礎知識

インフル

そもそもインフルエンザとはどのような病気なのだろうか。これに関して、清益氏はAll Aboutの『インフルエンザの予防と治療(2016年~2017年シーズン)』の中で以下のような解説をしている。
 

■インフルエンザに見られる症状

清益氏によると、インフルエンザは風邪と異なり、39℃以上の高熱が続き、咳、鼻水、全身倦怠感、筋肉痛、関節痛、嘔吐、下痢、腹痛が見られる感染症という。
 

■インフルエンザの原因・感染経路

原因はインフルエンザウイルスで、非常に感染力が強く、1人で身の回りの3人に感染させてしまうと清益氏は説明する。インフルエンザウイルスの遺伝子の変化が多いために、以前の抗体だけでは対応できないため、一度罹ったから大丈夫ではなく、何度も罹ってしまうのだという。
 

「インフルエンザウイルスはツバや痰などによって主に人から人に感染するので、感染経路を考えると、身近な対策が可能です。冬場は乾燥するために、ツバや痰が小さくなりやすく、飛散する距離が長くなり、感染する範囲が広くなることも考慮し、マスクや咳エチケットを守る等の感染拡大予防を心がけることが大切です」(清益氏)
 

日常生活でできる予防法は

予防方法には流行前からワクチンや薬による予防接種が発症をある程度抑えたり重症化を防いだりするのに効果的だといわれている。そのほかには以下のような点にも注意をしておきたい。

  • 規則正しい生活を送る
  • バランスのよい食事を摂る
  • 十分な睡眠で免疫力を高めること
  • 手洗いをする(身の回りのものにウイルスが付着している可能性があるので、特に食事前の手洗いは大切。指と指の間もしっかりと石鹸で15秒かけて手を洗う)
  • うがいをする(粘膜を潤すためと付着したウイルスを減らすことができる)
  • マスク着用(ウイルス用マスクなら、口や鼻からの侵入を防ぎ、手で口や鼻を触るのを防いでくれる)
     

インフルエンザを発症した時の治療法

万が一、インフルエンザに感染したとみられる症状が出てきたときにはどのように対応すればよいだろうか。清益氏によると、インフルエンザにかかった場合、基本的な治療は、インフルエンザウイルスを抑える抗インフルエンザ薬が中心になるという。
 

「現在、内服、吸入、点滴があります。また、症状を緩和させるために、咳、鼻水などの症状に対しては、痰を切りやすくする去痰薬、咳を抑える鎮咳薬、鼻水を抑える抗ヒスタミン薬を、発熱や頭痛に対しては、鎮痛・解熱薬を使用します」
 

使う薬には以下のようなものがあるという。

  • オセルタミビル(タミフル)
  • ザナミビル(リレンザ)
  • ペラミビル(ラピアクタ)
  • ラニナミビル(イナビル)
  • ファビピラビル(アビガン)

  

治療以外に実践したいインフルエンザ対策

治療だけではなく、症状を軽くしたり、周囲に感染が広がらないような対策もとりたい。これに関して清益氏はAll About『受験直前!親子でインフルエンザの徹底予防を』の中で以下のようなポイントを挙げている。

  • できるだけ、食事を取るようにして、水分をしっかり取る
  • しっかりと睡眠をとる

また、家庭内に受験生などがいる場合はさらに注意を払いたい。
 

「家族内でインフルエンザになった人がいる場合は、いかに受験生(など周囲)に感染させないかが重要になってきます。感染が成立するには、距離・時間と病原体の感染力と感染を受けるかもしれない人の免疫力が関わってきます。
 

インフルエンザになった人は、可能なら1週間程度は部屋があれば隔離し、部屋がなければ、2m以上を離れて暮らし、食事時間などで受験生と別々に食事をして、入浴も一番後に」
 

共同通信は、インフルエンザ患者数が昨年などのピーク時に並ぶとしており、なんとかこの流行期を乗り切りたいところだ。まだ感染していない人は引き続きしっかりと予防をし、万が一感染した場合は感染を拡大させないためにも万全な対策をしておきたい。
 

【関連リンク】

インフルエンザの予防と治療(2016年~2017年シーズン)

受験直前!親子でインフルエンザの徹底予防を

国立感染症研究所『インフルエンザ流行レベルマップ

共同通信『インフル、例年のピーク時に並ぶ 患者201万人

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