アメリカ大統領選は東部時間8日午前0時(日本時間同午後2時)、北東部ニューハンプシャー州ディックスビルノッチ村で全米に先駆けて投票が始まった。時事通信によると開票は8日夜(同9日午前)に始まり、深夜(同日午後)にも大勢が判明する見通し。

 

米国の大統領選は一体どのような仕組みで行われているのだろうか。All Aboutの「アメリカ大統領選のしくみ」を参考に、今一度復習をしておきたい。

 

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各党の予備選で大統領候補を決める

アメリカは、国会議員の大半が共和・民主の両二大政党に所属する典型的な二大政党制の国家。まずは、両党がそれぞれの推す大統領候補を決めるところから、アメリカ大統領選はスタートする。

 

この大統領候補を決めるのが州ごとに行われる「予備選」だが、一部の州では「党員集会」による合議によって決める。

 

この予備選の期間は1月から6月中旬まで、各州でばらばらと行われるという。この間に候補者が絞られていく。なお、予備選の大きなヤマ場が「スーパーチューズデイ」で、両党の予備選が集中する日にあたる。

 

予備選レースが終了したあと、7月から8月にかけて、共和・民主両党で全国党大会が開催され、代議員たちの投票によって候補者が決定する。

 

党大会が終わると、いよいよ大統領選がスタート。民主・共和党の両陣営とも、選出した候補をかかげて、熾烈(しれつ)な争いを展開する。中でも公開テレビ討論は重要で、ここで支持率が変化するとされる。

 

大統領選本選で選出するのは

11月の第1月曜日の翌日の火曜日、つまり2016年は11月8日に、大統領選挙の本選(一般投票)が行われる。ここで、来年から任期を勤める次期大統領が決まる。

 

ただ、大統領選本選、といっても、有権者が選ぶのは正式には「大統領選挙人」になるという。大統領を直接選ぶのはこの選ばれた大統領選挙人にあたるのだ。

 

これは、アメリカ合衆国建国の際、過度な民主主義が進行して「衆愚(しゅうぐ)政治」、つまり一部のデマゴーグに大衆が煽られて政治が混乱するような状況に陥らないように、間接選挙のかたちをとったからだという。

 

しかし、民主主義の発展とともに、間接選挙は建て前となり、有権者は直接大統領候補に投票することとあまり変わらない選挙方法がとられ、直接選挙に近い形になっている。

 

大統領選挙人の選出方法は各州によって個別に決められることになっているが、50州のうち、48州で、「勝者総取り方式」、つまり得票数1位の候補が大統領選挙人すべてを獲得できるようになっている。なお、メイン州とネブラスカ州は例外的で、選挙人のうち2人を州全体1位の候補に、残りの選挙人を各下院議員選挙区での勝者に割り振るようになっています。しかし、結果的には総取り方式とほとんど変わらない結果になっている。

 

州ごとの大統領選挙人の数は最低3名(アラスカ州など)、最高55名(カリフォルニア)で、これらに首都特別区ワシントンD.Cの3名を加え、合計538名となる。

 

したがって過半数となる270人の大統領選挙人を獲得した大統領に当選することになる。

 

形式的な「本当の大統領選挙」

各候補の選挙人獲得数が決定した段階で、次期大統領は事実上決定するが、本当の「大統領選」は年末~年始に行われる。

 

今年の大統領選挙は、12月19日で、「選ばれた」選挙人たちが州の首都に集まり、投票する。

 

「選ばれた」といっても、事実上はそうではなく、州によって異なるようですが、勝った政党の州本部が適当に決めているようだ。党の功労者といった人々が大統領選挙人になるという。

 

投票は封印され、上院議長(=副大統領)に送られ、翌年1月6日に上下両院の全議員の前で開票され、ここで正式に大統領が選出され、1月20日をもって、新しい大統領の任期が4年間、スタートすることになるのだという。

 

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