ロイター通信によると、東京区検が、2016年3月27日付で労働基準法違反罪でクレジットカード大手のJCBを略式起訴していたことが1日、分かった。東京地検によると、JCBは2014年2~3月、7人の従業員に対し、労使協定で定めた時間外労働の限度(月80時間)を超えて働かせていたという。東京簡裁は3月30日に罰金50万円の略式命令を出し、JCBは4月に納付しているという。

 

政府が労働基準法の運用の見直しや残業規制を進めているが、一方で、現実には長時間労働に関する事件が後を絶たない。もし、残業を強いられた時、労働者側はどのように対処すればよいのだろうか。産業カウンセラーやキャリアコンサルタントの資格を持つメンタルヘルスの専門家である大美賀直子氏が、All Aboutで次のようにアドバイスしている。

 

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80時間を超える時間外労働で過労死ラインだと言われているが、残業時間が月に100時間を超える従業員のいる会社もある。「残業月100時間超」にピンと来ない人は、「1日8時間労働で月の就業日が20日の場合、毎日5時間を超える残業」と考えてみると分かりやすい、と大美賀氏は述べる。

 

なぜ長時間残業が問題になっているのかというと、たとえば毎日5時間を超えて残業した場合、睡眠時間が5時間以下になる可能性が高くなり、過労死への危険度が高くなるからなのだという。

 

長時間残業で自分を壊す前にとるべき3つのポイント

長時間残業でいちばん怖いのは、過労によって健康を壊すこと。しかも過労の渦中にあるときには、自分自身でそのストレスに気付かないことが多いのだという。「最近、残業が多いぞ」と思い始めたら、いつでも以下の3つの自衛策をとれるように、準備を進めておくべきだと大美賀氏は説明する。

 

1.タイムカードをコピーする

タイムカードをコピーして明確な残業時間の証拠に残すことは、社内外の相談機関に相談する時や会社と交渉する時、法律に訴えることになった時に役に立つ。法律で定められた割り増し手当を含む残業代がきちんと支払われていない「サービス残業」の有無を確認するためにも重要なキーポイントとなる。
 
2.残業が月に100時間超えたら「医師と面接したい」の一言を

月の残業が100時間を超え、疲労の蓄積が認められる場合には、「医師の面接」を行うことが義務化されているが、本人の申し出によることが原則。社員自らが、「過労によって心身への危機を感じている」と警告することが、長時間残業への歯止めにつながる。
 
3.労働基準監督署の無料相談を利用する
長時間残業は生命に関わることもあるため、悩みを一人で抱え込まないのが鉄則だが、相談するなら、労働者の味方である相談機関を利用することが大切。経営者が最も恐れる全国の「労働基準監督署」の総合労働相談コーナーを利用してみるよう、大美賀氏は勧める。労働に関することならどんなことでも相談できる。面談も電話も無料で、女性相談員がいるところもあるという。

  

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