神奈川県は31日夜、同県平塚市の食品会社「肉の石川」が販売した冷凍メンチカツから腸管出血性大腸菌O157が検出されたと発表した。これを食べた17人が腹痛や下痢の症状を訴えており、うち2人は重症で入院しているという。
県によると、静岡県内の食品会社で製造され、賞味期限が17年2月26日だったという。また、共同通信によると、神奈川県や千葉県のイトーヨーカドーなどで販売されていたという。
冷凍メンチカツは油で揚げて食べるタイプのもので、十分に加熱されなかった可能性があるという報道もある。食中毒にならないために注意できることはあるのか。医師の今村甲彦氏がAll Aboutで次のように解説している。
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腸管出血性大腸菌とは/感染源、感染経路
今回、腹痛などの症状を引き起こした腸管出血性大腸菌は、主に牛の腸にいる細菌で、食肉や糞便で汚染された水や食物を介して感染すると今村氏は説明する。通常の大腸菌は問題とならないが、一部の人体に悪影響を起こす大腸菌を「病原性大腸菌」と呼んでいると今村氏は述べる。腸管出血性大腸菌は病原性大腸菌の一つ。O-157、0-111などは腸管出血性大腸菌の一つ。
主な原因食品は、ひき肉、ハンバーガー、生レバー、汚染された野菜などがあると言われる。
潜伏期間・症状は?
潜伏期間は10~15時間。腹痛、水様下痢、血便などの激しい症状をきたすと今村氏は説明する。抵抗力の弱い子どもや高齢者は、溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症などの合併症を起こして死亡することもあるといい、注意が必要だ。
予防法は?
75℃1分以上の加熱をすることが必要という。焼肉などでは「生肉をつかむ箸」と「食べる箸」は別の物を使用することが大事だと今村氏は述べる。ハンバーグや成型肉のサイコロステーキなどは、生焼けでは感染の危険性があるため、内部まで十分に火を通すことが必要と指摘している。
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