「会社を辞めない」と決めたのに苦しい…終わらない迷いを断つ“3カ月の期限”

会社は続けているけれど、気持ちは晴れない——そんなモヤモヤを抱える人へ。辞めたい・続けたいを行き来する状態から抜け出す考え方や、人間関係との向き合い方を紹介します。(画像出典:PIXTA)

「会社を辞めない」と決めたのに苦しい人がまずやってほしいこと(画像出典:PIXTA)
「会社を辞めない」と決めたのに苦しい人がまずやってほしいこと(画像出典:PIXTA)
会社は辞めていない。でも、前向きに頑張れているとも言えない。仕事を続けながら、そんなモヤモヤを抱えている人は少なくありません。

「今すぐ辞めるほどではない」「転職する決断もつかない」——そのあいまいな状態が続くほど、気力は削られ、また辞めたい気持ちがぶり返してしまいます。大切なのは、ただ会社に居続けることではなく、自分で選んだ今の状況をどう扱うかです。

この記事では、『転職・退職を考えたら知りたいことが全部のってる本』(主婦の友社)から一部抜粋し、辞めたい気持ちを行き来する状態から抜け出すための考え方や、期間を区切って仕事に向き合う方法、人間関係に疲れたときの距離の取り方を紹介します。

残ると決めたのに苦しい……「辞めたいループ」の断ち方

今は辞めずに会社に残ろうという結論を出したあなた。その答えを後悔することなく前に進むためには、どうすればいいのでしょうか。

「なんとなく残留」は危険。いずれまた“辞めたい”が再発する

会社を辞めたいと考えた原因は、さまざまでしょう。小さなことの積み重ねかもしれないし、すごくショックなできごとがあったのかもしれません。そして多くの場合、あなたを悩ませた原因は消えていないのではないでしょうか。

「イヤなこともあるけど、しかたないか」「転職も大変そうだから、まあいいか」と、なんとなく会社に残ることを決めたのだとしたら、いずれ再び辞めたくなる可能性があります。

そうして、モヤモヤするけれど次の一歩が踏み出せない。やっぱり辞めたい・やっぱり辞めないを繰り返しているうちに、時間だけが過ぎていきます。

また辞めたくなる予感があるなら、いっそのこと辞めるのを前提にしてしまいましょう。そのうえで、いったん仕事の期限を区切ります。3カ月でも半年でもいいので、決めた期間は辞めることを考えずに仕事に取り組むのです。

いっそ「辞める前提」で働く。迷いが消える“期間設定”

人間は、締め切りを設けるとやる気が出ます。デッドライン効果というものです。

学生時代、レポートの締め切りに間に合わせるために必死にがんばった経験はありませんか? 仕事もそれと同じです。

設定した期間中は、「辞める・辞めない」に悩むエネルギーを使わずにすみますし、終わりが定まればいい形でフィニッシュしたくなるものです。せっかくなら爪痕を残してやろうと考える人もいるでしょう。中途半端な気持ちで会社にい続けるより、ずっといい仕事ができます。

そしてまた、期限がきたら意外なほどすっぱりと辞められるはず。必死に書いたレポートを提出した後の解放感と同様に、やりきった満足感があなたを前に進ませてくれるのです。

無心で仕事に取り組んでみると、「やっぱりこの会社にいよう」と考え直すこともあるでしょう。それは、なんとなく会社に残ることにしたのとは違います。

辞めないことが自分にとってプラスだと思えるからこその決断なので、辞める・辞めないの無限ループにとらわれることなく、自分の選択を信じて仕事に向かえるはずです。

人間関係に疲れたら。「義理」や「恩」を捨てて距離をとる

会社を辞めたくなる原因の多くは人間関係です。辞めないと決めてはみたものの、苦手な同僚や上司がいる職場に通うのは気が重いですね。

「よそゆきの顔」はもう限界。本音で付き合えない人とは距離をとる

あなたはもしかしたら、あちらにもこちらにも気を遣い、がんじがらめになっているのではないでしょうか。本心を押し込めてよそゆきの顔を作り続けていると、だんだん自分の本音が見えなくなってきます。

仕事では、ときに当たりさわりなくふるまうことも必要ですが、自分の本音を見失わないようにしましょう。

苦手だと感じる人がいたら、その気持ちにふたをしないこと。大切にすべき人はだれか、「義理」や「損得」「恩」を取り払って考えてみます。

たとえば、不慣れな仕事のアドバイスをしてくれる先輩からしょっちゅう「飲もうよ」と誘われるけれど、いっしょに飲んでも楽しくない。それなのに「先輩だから」「いつもお世話になっているから」と気乗りしないままつきあっていると、憂うつさが増すばかりです。

義理や恩に縛られていると、本音がせき止められてしまいます。大切にすべきはあなたがポジティブになれる人、いっしょにいて心地よいと感じられる人です。そうでない人とも仕事上の関係を断つわけにはいかないでしょうが、一定の距離をおくことはできるはず。お世話になっている先輩の誘いだって、断っていいのです。

もしも断ったことで仕事に支障が出るなら、それは先輩の人間性がわかってむしろいいことなのではないでしょうか。子分にいばりたいだけの人の思惑を気にしてストレスをため続ければ、やがてまた辞めたくなるかもしれないのですから。

無理して付き合っていない? 「大切にすべき人」4つの条件

1. あなたの未来を応援してくれる人
あなたのチャレンジが無謀だからではなく、嫉妬やうらやましさから「やめておきなよ」と止める人に気を遣う必要はありません。未来を応援してくれる人を大切にしましょう。

2. あなたの本音を引き出してくれる人
あなたに言いたいことを言わせてくれるのが、大切にすべき人です。罪悪感や義理に訴えてコントロールしようとする人は、あなたの本音を尊重してくれません。

3. 失敗したときに応援してくれる人
うまくいっているときだけではなく、失敗したとき、調子がよくないときにも手を差し伸べて応援してくれる人は、たとえ細いつながりでも関係を断たずにいたいものです。

4 あなたが「好きだ」 と思える人
自分の本音をシンプルに受け止めましょう。「好きだ」と思えるなら大切にすべき人。「好き」の前にお世話になっているからなど理由がつく人は、そうではありません。

※この記事の項目は、『脱 会社辞めたいループ』(サンマーク出版)を参考にしています。
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この書籍の監修者:佐野創太プロフィール
「退職学®(resignology)」の研究家。メルマガ「キャリアの休憩室」編集長。1988年静岡県浜松市生まれ。慶應義塾大学卒業後、総合人材系企業で転職エージェントとして転職、採用支援に従事。早期退職や出戻り社員、新規事業責任者など多様な経験を経て独立。のべ1500名以上のキャリア相談実績から、退職後も声をかけられ続ける人物になる「最高の会社の辞め方」を体系化。著書に『脱 会社辞めたいループ』(サンマーク出版)、『ゼロストレス転職』(PHP研究所)など。
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