【中学受験と高校受験の選択】悩む保護者が急増だが、結局どこに“落とし穴”がある?

中学受験と高校受験、費用はどっちが得? 早稲田アカデミーなどの塾代や、公立・私立の学費差を徹底検証。難関校狙いなら総額は変わらない事実や、小学生からの高校受験対策にかかる費用まで詳しく解説します。(画像出典:PIXTA)

【中学受験と高校受験の選択】悩む保護者が急増だが結局どこを検討すればいい?
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今、中学受験と高校受験のどちらを選択するかで悩む保護者が増えています。

中学受験の受験率は高止まりを続けていますが、費用負担が大きいのと、保護者が勉強などのサポートをする負担が大きいため、「高校受験に切り替えようかな」と考えるケースも増えてきています。

中学受験と高校受験で迷う場合、どこをチェックすべきか、今回は「費用面」から検証しましょう。

難関対策の早稲アカ、高校受験対策の小学生コースはいくらかかる?

まず、費用面についてです。塾の費用に関しては高校受験と中学受験は差がなくなってきています。

今、大手塾が小学生向けの高校受験コースに力を入れています。理由としては公立小学校で宿題がほぼ出ない地域も増え、学校の勉強だけでは基礎学力がつかないので、高校受験を選択した児童たちも早くから塾に通い出すからです。

首都圏の難関高校受験で今、圧倒的な合格実績を出しているのが早稲田アカデミーです。中学受験でも人気の塾です。この早稲田アカデミーでの費用の差を見てみましょう。

Kコースという小学生のための高校受験コースを小学5年から設置しています。小学5年、小学6年ともに、英語・国語・数学の3教科で月1万7200円。この基本料金で英語はオンラインでネイティブ講師と授業の復習ができます。

これ以外に長期休暇の間の講習の費用がかかります。冬期講習は計6日間で3教科1万8900円。もちろん、この冬期講習は小学生のうちに受ける必要はありません。ですから小学5年から受講しても小学校の総額は2年間で41万2800円程度の負担になります。

中学1年は5教科で3万2200円、中学2年は5教科でレギュラークラスは3万8900円、特訓クラスは4万6700円。中学3年は5教科でレギュラークラスは4万2000円、特訓クラスは5万6000円。これに長期休暇の講習がプラスされます。中学3年の冬期講習は8日間で8万8100円。通常授業だけで3年間で156万2400円かかり、プラス講習代がかかります。

そうなると、小学5年から中学3年までで、塾代の合計は200万円を軽く超えますから、塾代は中学受験も高校受験もそれほど変わりません。

難関高校受験対策の最上位クラスでは、小学校から塾通いをしていた生徒が増えています。つまり、難関高校受験対策が早期化しているのです。

SAPIXの高校受験対策の小学6年のテキストには、慶應義塾大学付属高校の入試問題と同レベルの問題が載っていますし、小学6年までに英検3級資格取得を目標としている塾も多いです。

つまり難関校を狙うためにフルで塾通いをすると、中学受験も高校受験も塾代の差がなくなってきているのです。

内申点重視の塾だと費用は安くなるが

高校受験の場合、難関校と中堅校では対策が異なります。東京都や千葉県に関していうと、難関校ほど学力重視で、中堅校ほど内申点重視になります。

ですから、早稲田大学・慶應義塾大学のような難関大付属校をを目指すなら、早稲田アカデミーのような「学力を上げて難関校突破」を目指す塾に通うのがおすすめですが、難関対策をするので授業料が高くなります。

一方で「中学の内申点を上げる塾」はもっとリーズナブルです。

内申点を上げる塾の最大手が臨海セミナーです。この塾の場合、小学5年から中学3年まで通ったとしても、塾代はトータル130万円ほどに抑えられます。

「なにがなんでも難関高校」という方針ではなく、内申点を上げて、推薦で中堅高校へ進学することも視野にある場合、「内申点を上げる塾」は、塾代の面から考えてもおすすめできます。

中学受験で難関校を狙うのと中堅校を狙うのとで通う塾や対策が違ってくるように、高校受験も難関対策と中堅対策では違ってきます。
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「高校受験も結局高い」は誤解? 家計を劇的に救う「公立進学」のメリット
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