「今は障がい年金をもらっていて…」46歳無職女性、貯金2000万。休職→退職で実家に暮らすも苦労絶えず

島根県在住・46歳女性が実家暮らしを選ぶ理由とは? All About ニュース編集部が実施した「実家暮らし」に関する調査から、現在実家暮らしをしている人の生活費や将来の計画などを紹介します。

島根県在住・46歳女性のエピソード
島根県在住・46歳女性のエピソード
社会人になると、1人暮らしを始める人もいれば、実家に住み続ける人もいます。お金のことや家族の介護が理由になることもありますが、「特に1人暮らしの必要がないから」といったシンプルな理由の人も少なくありません。

All About ニュース編集部は、2025年11月20日、現在実家暮らしをしている人を対象にアンケート調査を実施。毎月の生活費や貯金額、実家暮らしをしている理由などを聞きました。

今回は、島根県在住・46歳女性のエピソードを紹介します。

回答者のプロフィール&実家の状況

回答者本人:46歳女性
職業:無職
在住:島根県出雲市
家族構成:父親、自分、弟
世帯年収:630万(親200万、自分80万、弟350万)
実家の間取り:1軒家8LDK

毎月の生活費や貯金額は?

実家に入れている生活費:なし
交際費:5000円
毎月のお小遣い:1万円
毎月の貯金額:なし
貯金総額:2000万円

総務省統計局が発表した「家計調査報告 家計収支編(2024年)」によると、35〜59歳女性の1カ月の平均消費支出は18万7円です。そのうち、住居費の平均は2万6543円ですが、家賃などは地域や条件によって差が出てくるので、住居費を除いた15万3464円が回答者の属性に近い平均生活費ということになります。
 
実家を出るかどうかについては「今のところない」と回答。恋愛や結婚願望についても「ない」と言います。

精神疾患により退職。実家へ

実家暮らしを選んでいる理由を尋ねると「精神疾患になり、社員→パートになった時点で実家に帰りました。その後、人間関係で休職→退職し、別の精神疾患が発症。主治医の先生からは、仕事はせずに当分休むように言われているため、実家で暮らしています」と教えてくれました。

「去年母親が亡くなり、話し相手がいなくなった」

父親1人、弟と同居している回答者。

実家暮らしで苦労していることを尋ねると、「去年母親が亡くなり、話し相手がいなくなった事です」と言います。「父親は耳が遠く、会話にならないし、弟は日中仕事なので、必要最低限しか話しません。父親は免許返納しており、たまに送迎を頼まれますが、適応障害で体が痛くそれを断るのが面倒です。父親は高次機能障害(※高次脳機能障害)なので、何度も同じことを聞いてくることもあり、ストレスに感じています」と続けました。

お金に関する悩みでは「貯金はありますが、老後資金のためにあまり手を付けたくないのが現状です。今は障がい年金をもらっていて、そこから保険料、国民年金、携帯代などを引くと、月々で換算するとほぼ残りません」と家計の事情を吐露。

「そんななか、父親が旅行に行ったり外食しているのを見るとストレスに感じてしまいます」と家族のお金の使い方にストレスを感じることがあると明かしました。

自身の心身の不調や親の老いと向き合いながらの実家暮らしは、ストレスを感じることも多く、決して楽なものではないことがうかがえます。現在は、実家暮らしによって経済的な安心感を得られているとはいえ、老後の貯金を確保するために日々奮闘しているようでした。

※回答者のコメントは原文ママです
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