世界最大規模の世論調査会社イプソスは、日本を含む世界31カ国2万3228人を対象に実施した「ポピュリズム」に関する調査結果を公表しました。今回はその中から、「自国の社会は崩壊している」と感じる人が多い国ランキングを紹介します。
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「日本社会は崩壊している」と感じる日本人は増加の一途
世界的に見ても、総人口に占める65歳以上の割合が21%を超える「超高齢化社会」が猛スピードで進んでいると言われる、日本。2022年には高齢者の人口が総人口の約3割を占め、労働力人口の減少、社会保障制度の財政圧迫、経済活動への影響など深刻な問題が出てきています。そんな状況下で「自国の社会は崩壊している」と感じている日本人は53%。2016年調査時の31%からは22ポイントの増加で、他国と比べて最も高い増加率を記録しています。2016年からの9年間で、日本人の社会に対する不満が高まっていることがうかがえる結果となりました。
2位:南アフリカ
2位は、南アフリカ。「自国の社会は崩壊している」と感じている南アフリカ人は72%を占めていますが、調査開始時の2016年に比べると減少傾向にあるようです。1994年まで約40年以上続いた人種隔離政策「アパルトヘイト」の撤廃から30年以上が経った現在も、根強く残った経済格差や貧困率、失業率、犯罪率の高さが課題となっています。
1位:ドイツ
1位は、ドイツ。「自国の社会は崩壊している」と感じているドイツ人は77%を占め、2016年調査時からは16ポイントの増加を記録しています。日本と同じく、世界的に高い水準で高齢化が進むほか、ウクライナ戦争によるエネルギー価格の上昇や中国との競争激化などの影響を受け、経済の低迷も課題となっています。今年2月に実施されたドイツ連邦議会選挙の投票率は82.5%を記録し、ドイツ国民の政治への関心の高さが明るみになりました。
この記事の筆者:福島 ゆき プロフィール
アニメや漫画のレビュー、エンタメトピックスなどを中心に、オールジャンルで執筆中のライター。時々、店舗取材などのリポート記事も担当。All AboutおよびAll About ニュースでのライター歴は6年。



