25日に東京証券取引所に新規上場する九州旅客鉄道(JR九州)は17日、公開価格を1株当たり2600円に決定したと発表した。また、東京証券取引所市場第一部(東証1部)への所属も決定した。株式売り出し時点の時価総額は4160億円となる見込み。時事通信によると7月に上場した「LINE」に次ぎ、2016年2番目の大型上場となるという。

  

今回、JR九州は東証1部へ所属することとなったが、2部との違いはどのあたりにあるのか。また申請の違いなどはあるのだろうか。日本証券アナリスト検定会員の西村剛氏が解説している。

  

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東証1部と2部の違いとは

西村氏によると、東証1部は大企業が上場する市場として知られているが、東証2部との大きな違いは“上場基準(審査基準)”にあるという。
 
東証に上場する際、株主数や流通株式数、時価総額、純資産、利益、設立年数など、ある一定の基準を満たしていることが必要となる。その基準がより厳しい市場が東証1部だと、西村氏は説明する。つまり、東証が設定する厳しい基準をクリアできた企業のみが東証1部に上場できるのだという。
 
東証に新規上場したい企業は、まず東証2部に上場を申請する。証券取引所の審査を受け、これが認められて初めて東証2部に上場することができるのだという。そして、さらに厳しい基準を満たせば、東証1部へ1部指定(市場を2部から1部へ変更すること)が可能となるのだと、西村氏は説明する。
 
 

説明画像

新規上場する際の基準の違い(All Aboutより引用)

 
西村氏によると、新規上場する際、いきなり東証1部へ上場申請することも可能だという。しかし、その際は時価総額などの基準がより厳しいため、東証2部から上場する企業が一般的だと西村氏は解説している。
 
また、上場するためには審査料がかかり、年間上場料も東証1部の方が高額だという。実際、厳しい基準をクリアしているにもかかわらず、1部指定の申請を行わない企業もあるのだという。

   

東証1部に上場するメリットは

一方、東証1部に上場するメリットはあるといい、西村氏は以下のようにポイントを挙げる。
 
まずは、資金調達の効率化が挙げられるという。自社の株式が東証1部で取引されるようになり、資金調達能力が増大し、企業の体質改善や充実を図ることができる。
 
また、企業の知名度が上がったり、新聞の株価欄で株価が掲載されるようになったりと、企業のステータスが向上することを期待できるという。
 
知名度が上がることで社会的信用力も高まる。これにより、その企業の役員・従業員のモチベーションアップにもつながるといえ、優秀な人材を確保し、業績をあげたい企業にとって、東証1部に上場するということはとても重要なことだと、西村氏は指摘している。
 

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