玄関先や帰宅途中に…クマ被害相次ぐ 遭遇した時の対策は

クマによる被害や出没が相次いでいる。17日朝、兵庫県宍粟市で男性(60)が新聞を取りに家を出たところ、木の陰からクマが飛び出し、襲われた。15日には鳥取県岩美町では畑仕事から自宅に帰る途中だった女性が、クマとみられる動物に襲われ、大けがをした。クマから身を守るにはどのようにすれば良いか。

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クマに遭遇した時の対策は

クマによる被害や出没が相次いでいる。

  

17日朝、兵庫県宍粟市で男性(60)が新聞を取りに家を出たところ、木の陰からクマが飛び出し、襲われた。朝日新聞によると、クマはそのまま山に逃げたが、男性は頭や手にけがをし、重傷とみられる。

 

また、15日、鳥取県岩美町では畑仕事から自宅に帰る途中だった女性が、クマとみられる動物に襲われ、大けがをしたとフジテレビが報じている。さらに、山陽新聞によると、岡山県美作市、西粟倉村で15日、ツキノワグマ7頭の捕獲が確認されたという。

 

WWFによると、クマによる被害発生が多い時期は、北海道・東北では春と秋にピークがあり、関東などでは夏に増えるという。また、ツキノワグマが大量出没した年では、10月が出没のピークだったという報告もある。クマに遭遇しないようにするために、また遭遇した時の対処法について、アウトドア雑誌の編集長の経験もある小林孝延氏がAll Aboutで解説している。
 
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クマに遭遇しないための予防策は

小林氏によると、クマに遭遇しないための予防となる策として、

  • クマが好む、沢沿いやササの生い茂った場所をキャンプ地として選ばない
  • 食料や残飯の保管・始末をきちんとすること
    テントサイトと距離のあるところに駐車した車の中に保管するなどを推奨している。
  • 単独行動は避け、大勢でいること

を挙げている。その他にも、犬を連れて行く、山道に入るときにクマ鈴をつける、棒でたらいなどをガンガンたたきながら歩く、なども紹介している。しかし、相手は野生であるため、どれも“確実”ではないということを頭に入れておく必要性も同時に説く。
 

万が一、クマに出遭ってしまったら

予防していたとはいえ、運悪く鉢合せになってしまったら、どうすればいいのか。小林氏は、環境省が推奨する対処法を引用しつつ、下記のように紹介する。

  • まず遠くにいるクマに気付いたときは、あわてず、落ち着いてその場から離れること
  • クマを驚かせるような大声を出したり、フラッシュをたいたりしないこと
  • ゆっくりと後ずさりしてその場を離れる
    近くにクマがいたときはクマに背を向けず、ゆっくりとクマを見て、後ずさりしながらその場を離れること。
    背を向けるとクマは一気に追いかけてくる習性があるそう。その速度は、50キロにまで上がる。
  • 襲われたときに備え、両手で頭をガードする
    クマに遭遇し、襲われても命を取り留めたケースにしばしば見られる防衛策であるそうだ。
  • 食料などを携帯している場合は荷物などをその場に置くこと
    クマの興味が食料にうつり、その隙に逃げられる可能性が高くなる。

  
襲ってきたら覚悟を決めて戦うしかなく、その場合は武器で急所(鼻先)をめがけて叩きつける、もしくはクマ撃退用のスプレーを発射することが効果的という。キャンプ時には、ぜひ所持したいグッズだ。何より、クマと遭遇しないための策を講じることに努めたい。
  
【関連リンク】
被害多発!キャンプでクマに襲われない方法 

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