電車の発車メロディーはどうやって決まる? 茨城・牛久駅で『オー・シャンゼリーゼ』が流れる理由とは

電車の発車メロディーはどのように決められているのか、「All About」鉄道ガイドの野田隆が解説する。

ゆかりの作曲家・作詞家の曲

三鷹駅
三鷹駅付近を走るJR中央線
JR中央線・三鷹駅の『めだかの学校』、国分寺駅の『電車ごっこ』、八王子駅の『夕焼け小焼け』は、それぞれ地元に縁のある作曲家(三鷹駅&国分寺駅)、童謡作家(八王子駅)の曲を選んでいる。

人気アニメの曲、春日部駅&大泉学園駅

大泉学園駅
『銀河鉄道999』ゆかりの大泉学園駅(西武池袋線)
人気アニメの曲が選ばれているのは、高田馬場駅のほか、東武鉄道・春日部駅の『オラは人気者』(クレヨンしんちゃん主題歌)、西武池袋線・大泉学園駅の『銀河鉄道999』が有名。春日部駅は、しんちゃんの物語の舞台であり、大泉学園は、作者の松本零士さんが住んでいただけでなく、アニメ・スタジオがあり、アニメの街として売り出していることが選曲の理由だ。

電車ワンマン化で駅メロが消滅!?

南武線
JR南武線はワンマン化に伴い駅メロが廃止されるという
このように人気沸騰の感があるご当地駅メロだが、残念なニュースが伝わってきた。JR南武線は電車のワンマン化に伴い、これまでは、車掌がホームにあるボタンを押してきた川崎市内の7つの駅の駅メロが廃止される見込みだ。登戸駅の『ぼくドラえもん』、武蔵溝ノ口駅の平原綾香『Jupiter』などが聴けなくなるという。

惜しむ声が多いだけに、何とかならないものかと思う。
 
この記事の筆者:野田隆
名古屋市生まれ。生家の近くを走っていた中央西線のSL「D51」を見て育ったことから、鉄道ファン歴が始まる。早稲田大学大学院修了後、高校で語学を教える傍ら、ヨーロッパの鉄道旅行を楽しみ、『ヨーロッパ鉄道と音楽の旅』(近代文芸社)を出版。その後、守備範囲を国内にも広げ、2010年3月で教員を退職。旅行作家として活躍中。近著に『シニア鉄道旅の魅力』『にっぽんの鉄道150年』(共に平凡社新書)がある。
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