SNSに写真をアップした両親を訴える SNSのトラブル回避策

The Huffington Post UKなどによると、オーストリアに住む18歳の女性が、赤ちゃんの頃の写真をFacebookに投稿したとして両親を訴えているという。SNSで写真をアップすることに関してトラブルは絶えない。SNSで写真をアップすることで起こる影響や注意点について専門家がAll Aboutで以下のように解説している。

The Huffington Post UKなどによると、オーストリアに住む18歳の女性が、赤ちゃんの頃の写真をFacebookに投稿したとして両親を訴えているという。両親はこれまでに、女性のオムツ交換やトイレトレーニングの写真を含む500枚以上をインターネット上で友人に公開したという。

 

今回は自身の子どもから訴えられるというトラブルだが、SNSで写真をアップすることに関してトラブルは絶えない。SNSで写真をアップすることで起こる影響や注意点について専門家がAll Aboutで以下のように解説している。

   

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自分の子どもの写真をSNSでアップするリスク

ITジャーナリストの高橋暁子氏によると、自分の子どもであっても、顔写真と名前などの個人情報の取り扱いには注意が必要という。子どもがお風呂に入っている写真などは悪用される可能性があると高橋氏は指摘する。また、子どもの名前を掲載すると、将来子どもに迷惑がかかる可能性もあるという。

  

スマホで撮影した写真には位置情報がついており、場合によっては撮影場所が分かってしまい、自宅の位置などが特定される可能性もある。高橋氏は「スマホの位置情報自体をオフにしておくか、カメラなどアプリごとに位置情報をオフにしておきましょう」と述べている。

  

ママ友とのSNSトラブルを回避するポイント

ママ友の子どもをSNSでアップロードしたことでトラブルになる例もあると高橋氏は述べる。こうしたトラブルを避けるために、高橋氏は以下のポイントが重要だと述べている。

  • 顔写真は個人情報だと認識し、勝手にアップすることは避ける
  • コメント欄も含め、名前や学校名などの個人情報は書き込まない
  • 事前に「子どもの顔写真や名前は公開していない」スタンスを伝える
  • 写真を撮る時にSNSにアップしてもいいか聞いておく
  • 公開時は、公開範囲を友達限定、グループ限定などにする
  • 自分と自分の子ども以外の顔部分をスタンプで加工して投稿する

  

自身の写真をアップするリスクは

自身で写真や動画をアップロードすることであってもリスクは潜んでいる。

  

SNSに詳しい島田祥輔氏は位置情報を削除した写真でなくても、写り込んだ風景などから自宅などの場所を特定される可能性はゼロではないということを指摘している。

  

また安全生活アドバイザーの佐伯幸子氏は、自宅の鍵の画像をSNSでアップすることは絶対にNGだとしている。鍵のヘッド部分に記載された個体番号が分かれば、メーカーから直接取り寄せることも可能なだけでなく、画像から合いカギを作ることも可能。「3Dプリンター」や糸ノコを使って鍵を作ってしまう人もいると佐伯氏は指摘している。自らリスクを作らないようにすることは重要だ。

  

将来影響を及ぼす可能性も

最近、中高生の間で流行している「カップル動画(キス動画)」もリスクがある。この動画は名前の通りカップル同士がキスしている動画で、「MixChannel(ミックスチャンネル)」というアプリで公開されている。高橋氏によると、ユーザー以外もMixChannelの動画を観ることもダウンロードすることも可能といい、誰かに保存されてしまった場合、二度と消すことはできないと指摘している。

  

高橋氏は「JOBRASS就活ニュース2016調べ」を引用し、人事採用担当者の37.7%が候補者をSNS(Facebook、Twitterなど)で検索すると回答、19.8%が「投稿内容を重視する」とも答えているとしている。

  

また高橋氏は、ある人事採用担当者が「ある候補者を検索したら、恋人とのキスなどのプライベートで公開すべきことを全体公開で公開していて、心配になった」と言っていた事例を紹介。また、ある私立の保育士専門学校では、女子学生がベッドで恋人といちゃいちゃしている写真を全体公開で投稿しているのを、教員が発見し、教育実習先の園の教員や保護者に見つかるリスクを恐れ、退学処分にした事例もあったとしている。その他、結婚という話が出た時に、過去のそのような動画が見つかって問題にされる可能性もあると高橋氏は指摘している。

  

高橋氏は動画や写真をアップすることによる「本当の弊害が起きるのは、もっと時間が経った後」としている。将来、後悔しないためにもリスクを認識してSNSの使い方を考える必要があるだろう。

  

【関連リンク】

実際にあったママ友とのFacebookトラブルとその対策

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