「All About」冠婚葬祭ガイドの中山みゆきが解説します。
(今回の質問)
年賀状を今年限りでやめたいです。どのように連絡すればよいのでしょうか?
(回答)
突然辞めてしまうのは避けて、失礼のないように相手にきちんと気持ちを伝えることが大切。今年の年賀状を最後にする方法や、寒中見舞いで伝える方法があります。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
年賀状じまいの方法は?
年賀状はコミュニケーションツールの1つとして昔から使われていましたが、時代の流れやSNSの普及、年賀はがきの値上げでなどで下火となりつつあります。中でも節約志向の40代や50代、シニア世代の場合は終活の一環として年賀状じまいをする人が増えてきています。ですが、突然やめてしまうのはマナー違反。どのように段階を踏めばいいのでしょうか? いくつかのパターンを紹介します。
今年の年賀状を最後に送る(ひとことコメントを必ず入れる)
「来年からの年賀状を辞退します」とメッセージを入れ、今年の年賀状を最後に送ります。今までのお付き合いの感謝、そしてやめる理由を相手にきちんと伝えることがポイントです。このメッセージは印刷するよりも手書きのほうが温かみを感じられ、よい印象が残るのではないでしょうか。ですが、1枚1枚手書きをするのは厳しい……という人も少なくないはず。年賀状じまいのメッセージが入ったシールも販売されているので、送る相手が友人の場合には使うのも手かもしれません。
年賀状は出さず、寒中見舞いで伝える
寒中見舞いは、寒さのために相手の健康を気づかう便り。寒の入り(1月5日)ごろから立春(2月4日)の前の日ごろまでに出すものです。喪中のために年賀状を出せなかった相手にもきちんと伝えることができるので、寒中見舞いを活用するのもよい方法といえるでしょう。ダイレクトに口頭で伝える
普段会う機会のある人ならば、直接伝えるのもよいでしょう。ただし相手の気持ちを察し、きちんと年賀状じまいの理由を伝えることが重要です。伝え方次第で誤解を招くことがあるかもしれませんので、言葉を選んで慎重に伝えましょう。また、今年売れ行きがよい「切手のない年賀状」を使うのも1つの手です。年賀はがきの値上げなどを受け、切手代の節約のために、年明け後に会うに職場や知人、親戚に手渡しをする「切手のない年賀状」が人気を集める今、これを年賀状じまいとして手渡すのもありでしょう。
メールやSNSで伝える
普段からメールやSNSでやりとりしている場合は、年賀状じまいもこのやりとりで伝えるとよいでしょう。疎遠にならず、今後もオンラインで引き続き連絡を取り合うことができます。少しずつフェードアウトしていく
元旦に届いても返事を出さない、翌年は届いてから返事を出す……といったことを繰り返し、少しずつフェードアウトしていく方法です。相手もそれとなく察して送ってこなくなるケースが多いようですが、あまり良くない印象を残してしまうのでおすすめはできません。失礼にならない「年賀状じまい」の書き方は?
「今年の年賀状を最後に送る」方法で年賀状じまいをする場合には、以下の内容を含めるようにしましょう。・新年のお祝いの言葉「賀詞」
・あいさつやお礼などの謝辞
・年賀状じまいをする理由
・今後の連絡する方法
印刷するのではなく手書きを入れることで、より気持ちが伝わると思います。
年賀状じまいは、受け取る側の年齢によってとらえ方が変わってきます。不快な気持ちにならないよう、出す相手の年代に合った伝え方を心がけましょう。また、長年にわたり年賀状だけのお付き合いをしている場合には、交流が途絶えて寂しい気持ちを感じないよう、必ずメールアドレスなどの連絡先を伝えておくようにしてください。
この記事の筆者:中山 みゆき
All About がオープンした当初から3年半、前ガイドの夫と共に冠婚葬祭についての情報発信に積極的に関わる。現在は、その知識を生かして冠婚葬祭関連のアドバイス活動を重ね、「思いやり」の心を大切にした情報を発信し続けています。
All About がオープンした当初から3年半、前ガイドの夫と共に冠婚葬祭についての情報発信に積極的に関わる。現在は、その知識を生かして冠婚葬祭関連のアドバイス活動を重ね、「思いやり」の心を大切にした情報を発信し続けています。