関西外国語大学への留学も果たし、バングラデシュ系アメリカ人で、ニューヨーク在住のインフルエンサー、アクター・シャラニカさん。今回はアニメがきっかけとなり始めた日本語の勉強、ファッション面で受けた影響などについてお話を聞きました。
日本語を学ぶのは難しい……!?
——シャラニカさんはネイティブである英語とベンガル語に加えて日本語も話しますよね。SNSの投稿でも日本語を見かけることがあります。日本語はどうやって勉強したんでしょうか?
「今でもよく覚えているのは、大学の入学前にオンラインの友人と話していた時のことです。彼はとっても野心家で『日本語を勉強しているんだけど、めっちゃ簡単だよ!』とか言うんです。
アニメを見て日本語は複雑そうだと思っていたけど、彼と話しているうちに説得されて、大学の最初の学期に日本語の授業を取ることにしました。実際はそれほど簡単じゃありませんでした。でもね、本当に好きなことのためなら何だって価値があるものです。
1年目はひらがなやカタカナを勉強しました。とても頑張りましたよ。その大学には基礎クラスしかなかったので、その後3年間は別のキャンパスに通って、上級日本語のクラスまで受講しました。上級のクラスではほとんどが日系か中華系の人たちで、東アジア系でないのは私ともう一人の男性ぐらいでした。私たちは漢字もゼロから習うので、苦労しましたね」
留学のチャンスをつかむまで
「卒業の目前になって、留学のチャンスがやってきたんです。留学センターの人が後押ししてくれて申し込み、奨学金も得ることができました。それで関西外国語大学に1学期だけ留学することになったんです。2014年の秋のことでした。私の学生生活における最後の学期だったのですが、今後の人生を変えてくれるような最も実りある学期になりました。一生の友人ができたし、事実、10年たった今でも良き友人です。来週は友人の結婚式に出席します。そして留学の経験と友人たちのおかげで、私の日本語はあの頃よりもずっと上達しています。今の目標はJLPT(日本語能力試験)のN2レベルに合格することです」
日本の影響はファッションにも
——アニメが日本文化への入り口になり日本語まで勉強したシャラニカさんですが、その後日本への関心はどのように広がっていったのでしょうか。「まず『犬夜叉』を通じて日本文化に興味が出て、その次は食べ物と着物です。着物が大好きで、大学時代に友人と着付けの教室に通いました。今では浴衣や簡単な着物だったら自分で着付けることができます。それ以前にも、高校生の頃から日本のファッションにも興味がありました。着物の他にはロリータファッションも大好きです」
「ファッションクラブに入ったり、大学時代にはモデルもしたりしました。関西外国語大学の留学中にファッションショーに出たこともあります。今はインフルエンサーでもあるし、日本のファッションの影響は受けています。
私の持っている服の半数以上は日本のブランドの物かも。GUとか。私はアメリカ標準からすると小柄な体型なので、日本の服のサイズのほうが着こなしやすいです。コスプレも大好きです。『カードキャプターさくら』もやったし、初音ミクや『鬼滅の刃』の竈門禰󠄀豆子、『SPY×FAMILY』もやったことがあります」
この記事の筆者:Gena プロフィール
ドイツ在住3年目のライター、ボディポジティブモデル。個人ブログをきっかけに執筆活動を開始し、現在はヨーロッパのモデル事務所に所属しながら、「ヨガジャーナルオンライン」にてエッセイを連載中。学生時代にはアメリカ・ニューヨークにも留学経験あり。日本と欧米における視点の違いに関する情報を発信する。Instagram:@gena_2046