ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティングが展開するパーソナル ビューティーケアブランド「Dove(以下、ダヴ)」の広告を巡り、抗議の声が相次いでいます。
「子どもたちの自己肯定感を育むことを目的」も炎上に
ダヴの公式X(旧Twitter)が10月7日、「渋谷駅にて駅貼り広告掲出開始! ピックアップしているのは、SNSで広まる私たちに必要ない美の基準。こういった言葉は女の子たちひとりひとりの可愛さや自信を奪う原因にもなっています。ぜひ #カワイイに正解なんてない をつけてリポストをお願いします! ひとりひとりの声で美の基準にNOを!」とつづり、駅構内の階段に設置された広告の様子を収めた写真を投稿しました。
ダヴの公式Webサイトを確認すると、「私たちに必要のないカワイイの基準」という言葉と共に、「【顔の大きさ 17cm】 顔の大きさが17cm以下だと小顔であるという通説」や、「【中顔面 6.5cm】 目の下から唇までの長さのこと。小顔かどうかを判断する基準」という文言のほか、「【人中短い】 鼻と上唇の間にある溝の部分のこと。溝の長さがカワイイかどうかに影響すると言われている」など約10パターンを展開。また、「このキャンペーンは、子どもたちに対して悪影響を与える可能性がある美の基準に対し警鐘を鳴らし、異を唱えることにより子どもたちの自己肯定感を育むことを目的としています」と掲げています。
この広告は瞬く間に炎上へ。「心無い広告だって気づけないのヤバイ」「即時取り下げて」「企業としての価値観終わってる」「センスも品性もない」「応援だなんて勘違いも甚だしい」「なんでインターネット見てない時でもこんな単語見なきゃいけないの」「容姿に悩む女性の気持ちを更に傷つけてます」と、ネット上には抗議の声があふれており、同社の広告目的はむしろ「逆効果」と指摘する声も寄せられています。
10月7~13日まで渋谷駅構内で掲出予定
同アカウントは1日、「7年前ダヴが実施した自己肯定感に関する調査で明らかになったのは『日本の10代の少女たちのうち、93%が容姿に自信がない』という事実。あれから7年、この国は変われたでしょうか?」と、世間に問い掛けて、同日の別投稿では「ダヴは、ひとりひとりの美しさ・カワイイを奪う美の基準に反対します」と声を上げていました。
なお、この広告は7~13日までの7日間にわたり、JR東日本の渋谷駅改札内や東急田園都市線の渋谷駅地下2階階段横に掲出するとのことです。