そんな急速充電について、「All About」インターネットサービスガイドのばんかが解説します。
(今回の質問)
️急速充電はバッテリーが劣化するって本当?
(回答)
急速充電が原因でバッテリーの劣化が促進されるとは考えにくいです。バッテリーの劣化の原因は主に「充電サイクルの回数」「保存劣化」「高温による劣化」の三つ。急速充電はどれにも該当しません。ただし、デバイスが高温になる可能性はあるので、熱がこもらないようにするなどの配慮は重要になります。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
急速充電はバッテリー劣化を促進する?
急速充電とは一般的に、「高い電圧や電流を供給することで、充電時間を短縮すること」を指します。デバイスや充電器の仕様によっても異なりますが、多くの場合、「バッテリーの残量が一定水準に到達するまでは急速充電するが、水準を超えた後は通常の充電速度になる」といった配慮がされており、バッテリーへ大きな負荷がかからないようになっています。
例えばiPhoneの場合、「約30分でiPhone 8以降のバッテリーを最大50%まで高速充電できます」と公式Webサイトで案内されています。
単純計算であれば1時間で100%充電ができそうですが、実際は異なり、フル充電には1.5時間ほどかかります。80%程度までは急速充電となりますが、80〜100%の充電スピードは抑えられるためです。
バッテリーを劣化させないためには?
急速充電自体に、バッテリーの劣化を促進するリスクはないと考えられますが、デバイスが熱くなり過ぎないように配慮することは大切です。バッテリーが劣化する原因の一つに「熱」があります。高温の状態が続いてしまうと、バッテリーの劣化が進むと言われています。
したがって、「充電しながらの利用」や「夏の太陽光の下で充電」など、高温になりやすい状況を作らないような配慮は大切。ただし「氷で冷やす」といった急激な温度変化は厳禁です。内部に結露が発生し、故障の原因にもなりかねないので、注意しましょう。
急速充電で充電時間が3分の1に!?
ちなみに、急速充電を行うためには「急速充電に対応したデバイス」と「急速充電に対応した充電器」が必要になります。iPhoneの場合、受け入れられる電力の上限値が決まっており、その電力を給電できる充電器が必要です。例えばiPhone 15シリーズの場合、受け入れられる電力の上限は約30W。このiPhoneに対して、5Wしか給電できない充電器を使用すると、フル充電までに4時間程度かかります。しかし30W以上の給電が可能な充電器を使用すれば、おおよそ1.5時間程度でフル充電が完了します。
「充電に時間がかかり過ぎる」と悩んでいる方は、充電器の見直しを検討してみるといいかもしれません。
この記事の筆者:ばんか
月間50万PVを達成している「あなたのスイッチを押すブログ」を運営するブロガー。iPhone・Mac・Evernoteなど、ITサービスやガジェットの使い方を取り上げ、ビジネスやライフスタイルを楽しく便利にするヒントを紹介している。本業はホームページ制作会社のディレクター。
月間50万PVを達成している「あなたのスイッチを押すブログ」を運営するブロガー。iPhone・Mac・Evernoteなど、ITサービスやガジェットの使い方を取り上げ、ビジネスやライフスタイルを楽しく便利にするヒントを紹介している。本業はホームページ制作会社のディレクター。